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♪ #49: 冬空のジュエル / アクアマリン
最近やたらとCMで流れてる、「今年のGWは、2日休むと最大10連休」なんていう謳い文句は、
日曜休みの仕事の人が、「今年2016年は、314日休むと最大366連休」なんて浮世離れしたことを言うのと同じ次元の話だと思います。
でも現実にはその浮世離れを実現できる人がいるってんだから、羨ましい限りですね。
(でもよく考えたらその辺の工場なんかもGWは10連休とかだった気がする)
GWはおろか盆休みもないし、あまつさえ正月休みすら覚束ない今の仕事。
普通に考えたら「てられな」なんですが、米の供給が止まると真っ先に困るのはおれなので文句言えません。
それよりも1か月に1回の当番日にしか土曜日に仕事行かなくていいほうが全然ありがたい。
土曜日は定時ないので、サッサと終わらせれば昼過ぎとかに早く帰れるし。
最近は残業時間が1日平均2時間ちょいくらいに安定してきた管理人です。
世間的には全然楽です。
先日の八本松トンネルの事故……たいへんな事故でしたね。
まさか近所であんな大事故が起こるとは、ホントに恐ろしいです。
事故のあった日は、朝7時半ころに仕事場の部屋に入ったのですが、
少し経ったくらいからしきりにサイレンの音が鳴っては過ぎ、鳴っては過ぎで、
同じ部屋にいた人と、「なんか今日スゴいサイレン鳴りよるけどなんかあったんですかね?」と話してました。
実はウチの職場は、すぐ近くを高速が走っておりまして、
おれが普段いる部屋の窓からほんの100mくらいしか離れてない場所、しかもちょうど目線と同じ高さに見えるのです。なので丸聞こえ。
そのうち営業の人が
「高速が通行止めになった」
と慌てはじめたので、これはいよいよなんかあったなと。
気づけば上空ではヘリまで出動してるし。
昼過ぎにテレビ見たら全国ニュースで流れるほどの惨事。
これはもう人災です。世田谷の事故と言い梅田の事故と言い、こういう事件はやるせないですね。
――――――――――――――――――――――――――――
さて、先週日曜日の東広島ウィンドアンサンブル第26回定期演奏会、
大盛況の中で無事に幕を閉じることができました。
こんないい天気の中で迎える定期本番ってちょっと記憶にないぞと思うほどの天気の中、
しかも3連休の中日という条件にもかかわらず、多くの方にご来場いただくことができました。
皆様、本当にありがとうございました。
毎年言ってますが、一般吹奏楽団なんてのは、地域の方々を始めとした、
聴きに足を運んでくださるお客様がいなくては到底成立しませんので、
ホントに感謝感謝の日々です。
色々ハプニングや、まあいつものごとくリハの段階で突然暴走しだす人なんかもいて、
おれもいつものごとく沸騰しまくってたりしたんですが、
終わってみれば、あれだけ不安視されまくってた演奏面では、
予想以上の好演になったのではないかと自負しております。
それでは、1週間が経ちましたが、
プログラムを1曲ずつ振り返ってみたいと思います。
♪ コンサートマーチ 「セカンド・センチュリー」
「吹奏楽作曲家と言えば?」というアンケートをとったら全世代から3位以上を獲得するであろうほどの巨匠リードですが、
先に申しておりました通り、ワタクシ初めてリードの曲を演奏しました。
少しウラ話をしますと、1部の4曲を決めるにあたって、以下のようなプロセスを辿ったのです。
・今年のメインは『ステラー・ウインド』でいこう!
→3曲目の課題曲は、前からやってみたかった『パルス・モーションⅡ』だ!
→となると緩急、メリハリをつけるために、2曲目はパルスと真逆の方向性の曲でいこう。
場面転換が多くてひたすら抒情的な曲……おぉ!『丘の上のレイラ』なんてピッタリじゃないか。
→しまった、ここまで全部邦人作品になってしまった。せめて1曲目は外国人の作品(できれば行進曲)を選ぼう。
バランス的にも1曲はライトなマーチを入れたいし…でももう今年分の楽譜予算が…
お!団の蔵書リストを見たら、リードのマーチ持ってるじゃん。しかもまだやったことないみたいだし。
つまりどういうことかと言いますと、消去法かつ「たまたま持っていたから」に他なりません。
尤もらしい選曲理由を後付けで語ったところで、きっかけはひたすら後ろ向きな情動に端を発していたのです。
まあでもさすがにリード。計算されたような音の構築はまさしく巨匠の仕事。
吹けば勝手によく鳴る楽譜というのは、なかなか出逢えないものです。
そしてそんな楽譜に出逢えるというのは、実はとっても幸せなことなのでしょう。
♪ 丘の上のレイラ
去年のアンケートでは、
「選曲がゴツい」「もっと聴きやすい曲があるといい」
みたいな声が多く挙がっておりまして、
確かに去年はミレニアムカノンにダスクなど、吹奏楽ファンからしてもイカツい曲が多かったなぁと。
今年はそんな反省のもと1部の選曲をしたのですが、その象徴と言えるのがこの曲でした。
前述したように、マーチはさておき、3曲目のパルスもテンポが一定でモノクロな印象の曲なので、
この枠には、なるべく場面が豊富で色彩的な「癒し系」の曲、
それで以て「分かりやすい、聴きやすい」曲をと心がけました。
この曲は高校の頃、一時期アホみたいに聴きまくってた時期があったのですが、
ジブリの曲みたいな親しみやすさと、胸にこみ上げるようなセツナ系の美しい旋律が非常に印象的で、
先の条件に沿って考えたとき、パッとすぐ頭に浮かんだのがこの曲だったんです。
テンポが速い部分も含めて、全体的に緩やかで女性的な印象なのも、
前後の曲との兼ね合いを考えるといいバランスだったかなと。
あとこの曲は小編成で書かれてるのもポイントでした。
4曲やるなら、1曲はそういう方向性の曲も入れときたいですしね。
モロに中高生ウケしそうな曲風である反面、大人になるにつれて選択肢から外されていきそうな、
いかにもスクールバンド向けのレパートリーのような気もするのですが(シェルドンやスウェアリンジェンが大人になるにつれて演奏されなくなるようなものと言えるでしょうか)、
こういう曲が1曲はあったほうが、演奏者とお客さん、どちらにとっても疲れないと思うのです。
なんのために4枠あるのかってことを考えれば、
これからもこういう姿勢は大事にしたいものです。
♪ パルス・モーションⅡ
課題曲史上に残る伝説の1994年の課題曲Ⅱです。
大抵の年は、いくら他が難しいと言っても1曲くらいは「逃げられる」曲というのが存在するのですが、
この年はホント容赦なかった。
課題曲ヲタクとして後年聴きなおすのならともかく、
リアルタイムでこの年の課題曲を初めて聴いた全国の吹奏楽部員たちの絶望たるや。
マジで吹連頭オカしいんじゃないかと思ってしまいます。
実際この年は、例年A部門に出ている学校が、最初から、或いは粘ったけど間に合わずB部門に切り替えるといった事例も多発していたらしいですし。
そんな悪名高き1994年の曲の中で、恐らく再演される機会に最も恵まれないであろう曲こそ、
この『パルス・モーションⅡ』ではなかろうかと。じゃあそれを敢えてやっちゃおう。
難しい課題曲として有名な『饗応夫人』は言うに及ばず、
聴かせどころが豊富でドラマチックな展開も程よく盛り込まれた『ベリーを摘んだらダンスにしよう』や『雲のコラージュ』といった他のラインナップとは異なり、
ひたすら冷淡に無機質に、まるでプログラミングされたシステムのように感情なく展開するこの曲は、
お世辞にもこういったアマチュアのコンサートピース向きの曲とは言えません。
そもそもこの曲は一部から、課題曲史上に残る地雷曲、それもタチの悪い「見えない地雷」と言われるほどで、
この曲を課題曲に選んだ団体はことごとくその地雷の前に惨澹たる結果で散っていったとか。
そんな曲を今さらわざわざやるこたぁないだろうってのが大筋の見方なのでしょうが、
少なくとも課題曲に関しては、「他の団体がなかなか選ばないようなところを攻めたい」が信条のおれですから、そこは。
みんなで一緒にC音連打地獄に堕ちませんかと。
そんなこんなで課題曲枠にこの曲をやろうと決心した際、おれが最初に行った行動は、
「ユーフォ、チューバパートに許可を取る」というものでした。
この曲はザックリ言うと、
【難 木管(+鍵盤打楽器)>金管(+その他打楽器) 易】
【難 高音>低音 易】
て感じで難易度分布がおおよそ判定できるのですが、(←ただし、「易」のパートはパートで、持続力や精神力なんかでボレロ的な難しさがある)
まあ金管低音の楽譜のつまらなさ加減が尋常ではないのです。
ユーフォもチューバも、メロディーは一切ナシ!どころか、曲中の95%がC音で構成されるという、非常に教育的配慮のない無慈悲な譜面なのです。
木管低音や弦バスあたりはまだ楽しい(練習し甲斐のある大変な)部分が存在するのですが、
ユーフォチューバの譜面は、ホントにもう無残なこと焼け野原の如し。
こんな曲をやろうってのなら、さすがに事前にこれら2つのパートのリーダーに許可くらいとらなくてはという気持ちにもなるってものでしょう。
というわけで、昨夏のある練習日の休憩時間に、ユーフォとチューバのリーダーのところに行き、
「ユーフォとチューバには酷な曲なんですが、どんなですか…?」
とかなり下手に出て聞いてみたのですが、口を揃えて帰ってきた答えは、
「あぁ、酷な楽譜ってこういう系?難しい方面かと思ったわ。こういうのなら全然オッケー」
と、あっさり即決。恐らく秘儀地獄で心身共に蝕まれていたのでしょう。
ともあれ、無事にプログラムに入ったこの曲ですが、
恐らく金管と木管で、練習量にかなりの差があったのではないかと推測されます。
塊で押し寄せる、木管のあの16分音符のパッセージや、
8分単位の裏拍のみならず、16単位の裏裏拍がてんこ盛りの嫌らしさウルトラCのパッセージ。。。
いや、ホント木管の皆様、いっぱい練習してくださってありがとうございます。
トランペット1stの方とホルン1stの方にも、多大なる負担をかけてしまいました。
血管切らずによくぞ吹き切ってくれました。。。
……うん、これはコンクールという場で演奏するような曲じゃないな。
減点されやすいポイントてんこ盛りな上に、プラスに生かせる要素が少なすぎ。。。
でも本番は非常にいい演奏だったと思います。
おれは結構楽しんで吹けました(トランペット2nd)。
♪ ステラー・ウインド
今年のメイン。変拍子地獄で譜読みがもう非常に大変だった点に尽きます。
鋒山亘という作曲家の作品を、おれが企画やってるうちに一度はしてみたかったというところから始まり、
彼の作品の中では比較的取り組み易いのではないか(というより、「これならなんとかできるかな?」って選び方になっちゃうグレード帯の作曲家です。基本的に)、
とピックアップした曲が、この曲だったのですね。
吹奏楽にあまり浸かってない作曲家による作品だけに、
普段吹奏楽ばっかりやってる人間からすると、非常に取っつきにくいリズムパターンだったり譜割りだったりのオンパレードで、
慣れるまでがもう試練の日々でした。
中間部なんて、無限の宇宙空間に突如放り込まれたような感覚に陥る錯覚すら覚える、
時が止まったようにウットリするくらい静かで流麗な音楽が紡がれるのですが、
(←ここのピアノ、グロッケン、ビブラフォンの3重奏の儚げな美しさに惚れてこの曲を選んだと言っても過言ではありません!)
序盤や終盤は、余計な感情は捨てて心のないロボットにならざるを得ないくらいでした。人間メトロノーム。
テーマも曲自体もすごく好みで、最終的に完成した演奏も、「この曲撰んでよかった」と思えるものでしたが、
まぁ苦行のような日々でね、それはそれは皆さん大変だったと思います。
でもこれでまた一つ経験値積んだので、
次はもっとエグイ変拍子の曲なんかもいけちゃったりしないでしょうか。(変拍子大好き人間なので…)
余談ですが、プログラムに記載されているこの曲の紹介文は、だいたいおれの妄想文が元になってます。
この曲、情報が全然ないんですよ。
ホントは作曲者に直接コンタクトを取って執筆してもらえばよいのでしょうが、
なかなかそういうワケにもいきませんのでね。
なので、書いてある内容が正しいかどうかについては保証しかねますが、
おれのこの曲に対する熱い想いが伝われば何よりです(オイ)
♪ DREAM SOLISTER
第2部のオープニング、曲自体の知名度は相当低いでしょうが(オレもやらなければ知らずじまいでした)、
吹奏楽を取り扱ったアニメということで、ほぼ1年経ってますけどあやかろうということで採用。
『響け!ユーフォニアム』のOPとなった曲です。
結局このアニメは見ずじまいでしたが、選曲段階でオープニング映像だけ見たことはあります。
Aメロの部分でメイン登場人物と思われる4人が順に映される演出があり、
そこで彼女たちの名前が音楽記号を使ってデザインされているのですが、
斬新かつ遊び心にあふれた非常に評価されるべき発想だと感心した覚えがあります。
それにしても、小説原作のアニメとは言え、
主人公の名前が「久美子(くみこ)」だなんて、最近の作品にしちゃ随分と古風(というか良心的)な名前だなぁと思っていたら、
裏に核ミサイル級のDQNネームが潜んでてぶったまげたものです。
でもイマドキ普通にいそうで笑えません。今度小学校教師のJungleに聞いてみよう。
日本語は移り変わってゆくとは言え、心に感じるこの気持ちはなん~だろ~~♪
そうそう、Jungleに聞いてみようで思い出したのですが、(ここからドリスタの話題関係ないです)
最近小学生の間では、「壁ドン」が流行っているんですってよ。
小学生の時分なんていつの時代も、
男子がしてきたことを女子が先生にチクリに行くというのは恒例行事みたいなモンでしょうが、
おれが小学生のときなんかは、
「せんせぇ~、○○クンが変な本(例:通学路で拾ったエロ本)持ってきてるんですけど~。」
だったものが、
最近だと、
「せんせぇ~、○○クンが壁ドンしてくるんですけど~。」
って報告が届くらしいよ。
果たして、小学生の程度は上がっているのか下がっているのか。
さらに昔がスカートめくり(←そもそもこれってホントにあったのか?おれの世代からすると都市伝説レベルですが。)だったことを考えると、
少なくとも下がっているわけではないでしょう。
擦れてきている、というのが模範解答でしょうかね。。。
こんな田舎地方にも都会の悪い部分が波及してきているようで、
心に隙間風が吹くようなこの気持ちはなん~だろ~~♪
♪ フックト・オン・クラシックス Vol.3 (楽器紹介編)
今年の楽器紹介枠。
今年は定期前々日の夕方に、Jungleからインフルになってしまって定期出れないという連絡があり、
ウィンド史上でも例がないという緊急事態に見舞われるというハプニングがありました。
土壇場に来て今更インフルかよと、
ていうか小学校教師のくせに予防接種受けてなかったのかよと、
ていうかアナタ今日(連絡のあった18日金曜日)卒業式じゃなかった?(Jungleは6年生の担任)
なんて色々な思いが交錯する落ち着かないハナキンを過ごしたわけですが、
こうなってしまったものはもうしょうがない、
『いちばん無念なのは彼なのだし、その上彼に「自分のせいで演奏会が失敗した」と思わせるわけにはいかない』
という団長の声に、ありがたいことにみんなが共鳴してくれました。
これも彼の日頃の品行方正な行いの賜物、人望の成せるワザでしょう。
あぁ、おれはまたオマエに嫉妬しているよ(いつものことだけど)。
オマエの弔い(?)のためにみんながこんなに燃え上ってくれてんだぞ。
おれが同じ立場になった時には、きっとここまでにはならないハズだ(企画になって以降、株を落とした自覚があり過ぎる)。
さて、演奏面ではトロンボーン奏者の彼ですが、
今回は幸いにもJungleの担当パートが一人になる曲というのはなかったらしく、
そちらはなんとかなるとのことでした。
問題は演出。
今回の定期で彼が演じるのは以下の役どころ。
●『フックトオン…』の楽器紹介ナレーション
●『フックトオン…』のトロンボーンパート紹介時の演出(応援団長)
●『長寿番組…』の3人いる演者その1(役多数)
ボーンの演出も、残りの2人でなんとかしてくれるとのことで、
ここで考えなくてはならないのは、ナレーションの代役です。
(2か月程前に一度この曲をナレなしでやった際、曲中何度も非常にいたたまれない空気に包まれたので、
ナレーションなしという選択肢はありません)
声のお仕事と言えば、何と言ってもわがトランペットパートの核弾頭なべ氏です。
ちょうど彼はおれと2人でラッパパートの演出を舞台前方で行うため、この曲は降り番です。
問題は、今から喋るタイミングを覚え、かつ短い尺の中でハッキリ伝わる喋りをマスターしなくてはならないこと。
後者については、彼ならまあなんとかなるだろうとそれほど心配はしてないのですが、問題は前者。
どちらかと言えば、超短期間で譜読みをマスターするのは決して得意とは言えない彼なので、
前日は暇さえあれば、ナレーションのタイミングが書いてあるこの曲のスコアを見ながらおれのipodを聴いていました。
正直、このポイントを考えるならおれが喋るのが手っ取り早いのですが、
職業柄なべ氏の方が人前で喋り慣れてるのと(高校教師)、おれがまだ声治りきってなかったのとで、
なべ氏には大変な詰め込み教育で苦しませてしまいました。申し訳ない…。
なんとかギリッギリで形になり、
本番でも急繕いとすればほぼカンペキなナレーションを見せてくれました。感謝。
さて肝心のラッパの演出。
トランペットの紹介時に割り当てられた曲が『ウィリアム・テル序曲』だったこともあり、
何をしようかと考え始めてから、結局「りんご」しか浮かばなかったのです。
ウィリアムテルといえば、りんごを頭に乗っけてそれを撃てと言われるお話ですのでね。
これは一般的にも認知度の高いストーリーでしょう。
で、それじゃあリンゴを使って何をするかと。
まず画的にリンゴは大きければ大きいほど良いし、
それなら物語に沿った内容はできないしで、ここは結構悩んだものです。
当初から、「リンゴでなく間違えて人を狙撃してしまう、という展開はやらない」と決めていました(←不謹慎だし、あまりにも発想が陳腐で悪い意味でくだらなすぎるから)。
加えて、「矢が刺さるギミックを制作するのが困難だから」という理由で、
なんとか矢を射ること以上にインパクトのある展開(オチ)を持って来たかったのです。
結局、構想初期に浮かんでいた、
「得体のしれない巨大なリンゴを発見
→とりあえず狙撃
→半分に割れて中から人が登場
→妖艶な腰振りダンスで観客を魅了(狙撃手は、「ダメだこりゃ」な古典的反応をとる)」
という、元ネタは言わずもがなの、あの国民的長寿アニメのOP映像からインスパイアされた内容に決定しました。
制作する小道具としては、はりぼてリンゴとクロスボウの2つ。
余談ですが、おれはずっとリンゴは弓矢で射られたのだと思ってましたが、
正式には「クロスボウ」だったようなので、こちらを採用しました。
客席からはよく見えなかったと思いますが、
実はこれが『長寿番組』も含めて、今回制作した小道具の中で一番の自信作でした。(黒柳徹子パクパク人形も捨てがたいけど)
100均で入手した、離れたものを取るための取り棒(グリップを握ると先端がマジックハンドみたいにパカッと開閉する)を銃身にし、
ホームセンターで入手した、菜園とかで使うU字形の支柱を弓部として銃身に据え付けて固定し、
毛糸を弦に見立ててそれっぽく強固に結び付けて完成。
占めて150円ちょっとで完成したなんちゃってクロスボウ。
なんといっても銃身役にこれ以上ないほどしっくりくるフォルムのシロモノを発掘できたのが最大の勝因です。
続いてリンゴ。こちらも完成度はなかなかと自負しております。
このリンゴのテーマは、「能ある鷹は爪を隠す」。なんのこっちゃ。
観客席から見れば、ただの一枚板(というか段ボール)を真ん中から半分に切断し、赤く色を塗っただけに過ぎないのですが、
実はこのはりぼてリンゴは、演者が使いやすいような工夫を施したやさしい仕様になっておりました。
まず、ただの一枚モノでは段ボールの厚み分しか地面と接する部分がなく、自立せずに倒れてしまうので、
裏側に土台となる部分をくっつけています。
土台は、単に底面積を確保するだけでは、リンゴ部分の重さに負けて前方に倒れてしまうので、
おもりを適量入れて全体の重心を調整する必要があり、
かつそれがリンゴの上半分をつけた状態でも外した状態でも自立するバランスに調節する必要があります。
ちなみに今回バランス調整に使ったおもりの総量は、25号のL型テンビン6個。
釣りしない人にはよくわからないでしょうが、段ボールって結構重いのねと実感しました。
そして、裏に隠れた状態で中腰で移動を強いられる演者の負担を少しでも軽減するため、
この土台の底面にはキャスターを四隅に設置しています。
これで移動もラックラク。
そして、リンゴの上半分を隠した状態の際に、手で軽く支えるだけで全体が安定するように、
上半分のパーツに2か所爪を取り付け、下半分のちょうどピタリ合わさる位置に
その爪がピッタリはまる鍵のような仕組みを導入しました。
居酒屋でよく見るタイプの下駄箱の鍵みたいな感じ、といえばイメージしやすいでしょうか。
簡単に言えば、上半分のパーツ裏側に取り付けた凸を、下半分のパーツ裏側につけた凹に嵌めることで、
全体をグラつかせず安定させられる、というステキ仕様。
これら3つの客席からは見えない改造、結構苦労しましたし費用対効果は多分全く機能してませんが、
制作前の簡単な設計図通りのものを機能性含めて再現することができただけで満足です。
まだまだ小道具作りはおれのもんじゃい。
でも何が一番大変だったかって、
表面を赤く塗装するのに油性スプレーを使用したのですが、
室内(自宅)で大量使用したせいで、細かな赤い粉塵が部屋中に舞い降りて大掃除を余儀なくされたことです。
乾燥の時間のことも考えて、朝一に塗装してそのまま仕事に行ったのですが、
帰宅してビックリ。部屋中のモノというモノの表面に、うっすらと赤い膜ができているではないですか。
頑張って元通りに掃除しましたが、壁紙もちょっと赤くなってたのでスゴク焦りました。
ただ本番では、リハのときにはなかったベースアンプのコードにコロが引っかかり、
リンゴ役で上手側から登場するなべ氏が少し遅れ&焦ってリンゴをちょっと開いた状態で登場というハプニング。
まあこれは交通事故みたいなものでしょうがない。
強いて言うなら、リハのときに本番と同じ状態にしてなかったベースアンプ使用者が悪い。
ただ、その影響でおれも少々テンパってしまい、オチの後に取ろうと思っていた行動をすっかり忘れておりました。
拙者まだまだ修行が足りぬ。
そうそう、いつもは演奏に徹してくれる奏者も今回は遊びました。
ご存じのように、揃いの馬のマスクを被っての演奏。
曲が競馬のファンファーレチックな曲調だったからなのか、単に画的に面白いからってだけなのかはよくわかりませんが、
シメの馬の嘶きに至るまで、なかなか上々の出来に終わったのではないでしょうか。
ところで、1月にとある本番でこの曲を演奏したことがありまして、
練習がてら馬マスクだけはその本番でも採用したのですが、これが全然見えない上にほとんど聴こえないんですよね。
そのときはおれも演奏者として乗ってたので馬マスク被ってウィリアムテルを吹いたのですが、
視界の自由がほぼ利かない(とりあえず普通の体勢では指揮者や楽譜は見えない)という極限状態に置かれるため、
暗譜に加えて、あと何小節で出番なのかまで完全に把握していないといけないという余計なストレスを強いられるので大変でした。
なのでみんな自分のちょうどいい位置に耳の穴なんかを開けてましたね。
ちなみにこの1月の本番はテレビの取材カメラが入ったのですが、
後日ローカルニュースで流れた映像を見ると、短い尺の中、ラッパの馬マスク演奏がしっかり放送されてしまってました。
ネタバレになっちまうよと、ちょっとだけ「あーあー」と思ったものです。
♪ 伝説の「長寿番組」メドレー
前述の通り、3人で愉快な演出をするはずだったのですが、急遽中止。
ストーリー重視の内容ではないとは言え、2人では到底できない内容だったので。。。
急遽スタンドプレイや小道具を揃えるなどしてもらい、奏者の皆さんに助けてもらいました。
悔しいのでここまで。この無念は来年晴らします。
♪ 言葉にできない
3部構成という特殊構成だった昨年を除いたここ数年(というか少なくともオレが入団して以降は)、
第2部のこの位置(演出メイン曲と本編ラスト曲の間)とアンコール1曲目は、しっとり系J-Pop(それも懐メロ率高し)が配置されることが多いです。
J-Popでなくとも、知名度の高いしっとり系BGM(過去の例:「Let it Be」「メモリー」…等)であることはだいたい共通しております。
その理由は、
「演出枠やラスト曲などではっちゃけた系の曲が続くので、奏者もお客さんもちょっとクールダウンするため」
「緩急をつけて、プログラムの進行にメリハリを効かせるため」
「吹奏楽譜が出版されるレベルのJ-Popは結構みんな知ってる上に、奏者的には負担が少ない(簡単なので練習にそれほど割かなくていい)ため、費用対効果が高い」
などが挙げられるでしょうか。
また、この枠に組み込まれる曲は、
「春」「別れ」「郷愁」「卒業」「絆」といったイメージを想起させる曲であることも多いです。
(過去の例:「春よ、来い」「なごり雪」「home」「ありがとう」「花は咲く」……等)
理由は言わずもがなですよね。
3月にある年度最後の演奏会なので、毎年これを最後に卒団していく団員がいます。
お客さんにとっても、4月から新たに環境が変わるという方も多くいらっしゃるでしょう。
そういう方々にとって、わずかでもはなむけのようなものになれれば…という、
まあある種恒例の儀式みたいなものといえばいいでしょうかね。。。
さてそんなわけで、長い長い前置きを語らせていただきましたが、
実は今年、当初はこの枠にはkiroroの『Best Friend』をやろうと計画しておりました。
もとはNHKの「ちゅらさん」の主題歌でしたが、現在では卒業式で定番の曲となってますよね。
それプラス、おれがこの曲好き…というかkiroroが好きだからというのもありますが…。
ところが、企画書を一部首脳陣に見てもらった際、
「何で今更kiroroなの?」の一言の前に情けなくも轟沈してしまったわけです。
例えば3年くらい前の曲をやるとなってこう言われるのはわかるのですが、
もう10年以上前の曲なので、中途半端に新しいわけでもなく、
サイクル的にはボチボチ引っ張り出しても何ら違和感はないくらいの「懐かしさを感じる」年数は経っていると個人的には思うのですが、
結局、「卒業シーズンにピッタリだから」以上の理由が思いつかず、説得できずに断念したわけです。
で、悔し紛れに出したのがこの『言葉にできない』でした。
この曲に関してはなぜか何の物言いも入らず、即OKをいただいたのですが、それでは何故今この曲ならよかったのか?
まぁ、最後の部分(明治生命のCMで流れる部分)の歌詞は「適正アリ」なんですが、真相は闇の中です。
それにしてもJ-Pop界における、近年の卒業ソングド定番No.1といってもいい『Best Friend』でなんでOKをもらえなかったのか、
かなり後までずっとモヤモヤしておりました。
そんな日々を過ごしている中で飛び込んできたある一つのニュース
《ディズニーピクサー新作映画『アーロと少年』の日本版エンディング主題歌に『Best Friend』の新録Ver.を起用》
やりぃ!そら見たことか!(結果論)
もう何か月か早ければなぁと思いつつ、
これでこの曲をやる決定的な後ろ盾を得たので、
リベンジとして春からのプログラムに組み込んでやりました。
本当は春でなく秋のプログラムに入れて、そのまま定期にのせる形に持っていければベストだったのですが、
致し方ありません。こういう流行りモノは鮮度が命ですし。。。
別に意地悪で落とされたわけではないでしょうが(おれの弁が立たなかったのが悪い)、
心の狭いおれは、
『定期で入れてれば、「最新のネタをもうやるんだ!フットワーク軽いね~」という評価をもらえたかもしれないのにな~…』
と、自分の先見の明に一人悦に入っているのであります。
先見の明と言えば、そういえば去年はもう一つ、
酒まつりでの金管アンサンブル(カプリチオではない、ウィンドと賀茂吹の混合メンバー)から依頼されたマッキーメドレーで、
入れるかどうか迷って結局入れた『No.1』(←20年以上前の曲。一般的には言うほどメジャー曲ではない)が、
その後「俺物語!!」の映画版主題歌に起用されるというミラクルもありました。
ここんトコなんだか妙に冴えまくってるおれのインスピレーション。
尤も酒まつり2日目の本番では、
「キツイから」という理由で、よりによってその『No.1』だけカットされるというミラクルのオマケつきでしたが…(^^ゞ
ということで結局何が言いたいかと言いますと、
いい曲だとは思うけど、おれは『言葉にできない』には何の思い入れもなかったよってコトです。
♪ ファンク・アタック
今回の本編ラスト曲は、近年の傾向を踏襲したハッチャケノリノリ系ポップス。
吹奏楽オリジナルポップスなので、一般の人は(というか吹奏楽界でも割とマイナー曲なんで演奏者も)初めて聴くハズの曲……
なのに一回聴いただけで強烈に耳に残る、中毒性の高い曲ではないでしょうか。
この曲の作曲者である、オットー・M・シュワルツという人物、
吹奏楽曲から映画音楽、さらにはジャズ方面まで幅広く活躍するオーストリアの作曲家で、実は結構スゴイ人なんですが、
全体的に「B級映画風味」な作品(←当然賛辞として使ってますよ)をドッカンドッカン書いております。
演奏会のメインにも使える規模の大曲もバンバン書いてるのですが、
軒並み「ダサカッコいい系」とでも言いましょうか、
カッコいいのは誰もが認めるけど、ある種俗っぽい雰囲気がそこはかとなく漂う独特の世界観を作り出しています。
この『ファンク・アタック』などはその典型的な例と言えます。
この曲は大曲ではなく完全にポップス曲なんで、そういった曲とはスタートラインが違うとはいえ、
カッコいいけど、なんなんだこの芋っぽいノリは!と言いたくなるムード全開です。
もうギャグかってくらい突き抜けた能天気さ、バカっぽさがたまりません。
冷静に聴けば、中間部の「ベース」「中低音」「中高音」「高音木管」の4パートが徐々に複雑な絡みを形成する箇所や、
それに続く荒ぶるドラムのターンなど、普通にクールなポップスなんですが、
いかんせん冒頭を始め曲中何度も出てくる「ダダッダダッダダッダッダッダッダッダダダダダッダダッ!」のリズムパターンが頭にこびりついて、
なんかこう、ジワジワとクるものがありません?
決して王道的なカッコ良さではないかもだけど、
泥臭く芋っぽく、笑いがこみあげてくるほどダサい、なのになんでこんなにカッコいいんだ!悔しい!
みたいな曲です。
難易度高めでチョコザイな譜面の曲が多いけど、
ポップスステージの選曲に困ったら、シュワルツ作品はオススメです。
♪ Old and Wise
アンコール1曲目は、セオリー通りしっとりバラード系で攻めましょう、
ということで今回引っ提げたのは、UKロックバンド「アラン・パーソンズ・プロジェクト」による洋楽「Old and Wise」です。
洋楽ファンの間では隠れた名曲として人気の高い曲らしいのですが、
一般的な知名度は決して高いとはいえない(そもそもシングル曲ですらない)この曲をなぜ持ってきたかと言いますと、
単におれが昔からやってみたかったからに他なりません。
オレがまだ中学生だった頃、2歳上で高校生だった姉が、
コンクールで『ロス・ロイ』という曲をやることになったと、それが収録されたCDを持ち帰ってきたことがあったのです。
一緒になってオレもロスロイ始め、その他のラインナップも聴いていたのですが、
その中に入っていた1曲に、おれはひとめぼれならぬコシヒカリ……じゃなくてひと耳惚れをしてしまったのです。
これほどまでに肺腑を衝くこの玲瓏たる旋律はどうだ!(←海原雄山風)
衝撃的な第一印象をおれに抱かせたその曲こそ、この『Old and Wise』でした。
時が経って大学生になったある時、
ふとこの曲のことを思いだしてYouTubeで検索。
原曲を聴いて蘇る当時の思い出に、いつかこの曲をやりたいとかつてより強くなる気持ちを覚えたのです。
それから何年経ったでしょう、
奇しくも今は選曲を担当できる大変ながらも幸せな立場に就くことができました。
「やるなら今しかねぇZURA」ということで、この度選曲企画書に挙げたのです。
おれとしては、曲を知らなくても「なんか心に沁み入るキレイな曲だね~」と感じてもらえるハズと確信していたのですが、
そうはいってもやはり、
『「マイナー過ぎるけど、そこんとこ大丈夫なの?」的な意見が飛んでくるだろうな~』
『そこを突かれるとこちらとしても反論の余地なしで結構厳しいなぁ』
などと考えておりました。基本的に後ろ向きです。
ところが蓋を開けてみれば、「想像以上にマイナーすぎて何も触れられない」という、
予想のさらに上を行く規格外の驚くべき結果に。
通過したのはうれしいけど、何もツッコまれないと逆に不安になるぞ。
ま、まぁ、やっていいってんなら…ありがたくやらしていただくけどさ…(笑)
メジャーとは言えないピースだからでしょうか、
とっくの昔に絶版になってたので、楽譜入手に少し苦労しました(輸入譜だったので余計厄介だった)が、
無事にこの曲をやる機会を得られて、おれはとても満足しました。
演奏者の皆さんおよび聴きに来てくださった皆さん、おれのワガママに付き合ってくれてありがとうございます。
ところで、終演後に毎年家族総出で聴きに来てくれる家族に遭遇したらば、
姉からいの一番に、「アンコール1曲目の曲なんていう曲じゃったかいね!?」と。
当時は姉も一緒に「この曲いいね~」なんて言ってたのですが、曲名の記憶が飛んでいるのでしょう。
聴き憶えはあるけど、でもタイトルが思い出せない…と相当苦しんでいる様子。
アンコール曲ってプログラムに載らないからその場で調べようもないしね。
必死で曲名を教えろとすがりつく姉には結局教えず放置プレイにして(ひどい弟だ)退散。
あまりに気になり過ぎてその後、
「同じCDに『おおみそか』が入っていたハズだ…」というかすかな記憶から力ずくで記憶を辿ることに成功したらしく、
2、3日後に「あの曲って『Old and Wise』?」とメールが来ました。おめでたう。
ちなみに別の人からも、
『知り合いから「アンコール1曲目の曲名って何ですか?」って聞かれたんよ。教えてくれない?』
と連絡がありました。
単に曲名が載ってなかったから知りたいってだけかもしれませんが(アンコール2曲目は誰でも知ってる曲だし)、
初めて聴いた人に、「知らない曲だけどキレイな曲だな~」と思ってもらえたのなら、それだけで俺は感無量です。
自分が好きなモノやコトを他の人に理解、同調してもらえることほど幸せなことはありません。
♪ ルパン三世のテーマ’78 ~SKA Ver.~
そしてアンコール2曲目、演奏会の最後の最後もセオリー通り、
「細けぇこたぁいいからとりあえずテンション上げて突っ走れー」な曲を。
こちらは日本人なら誰でも知ってる曲ですが、一味違うアレンジでお届けしました。
「SKA Ver.」とある通り、スカパラがライブなんかで演奏するバージョンです。
ルパンの曲はこれまでいくつかのアレンジを吹いてきましたが、
今回やったこの版は、その中でも非常に吹きやすくて(鳴らしやすい)、雰囲気も含めて文句なく一番楽しいアレンジだったと思います。
スカパラはギターで演奏してる中盤のソロはまさかのシロフォンに。これがいい味出してます。
当日のソリストも見事。なんてったって大学で鍵盤打楽器専攻してた人ですからね。
惜しむらくは、イントロ終わり、メインテーマに入る直前のピストルがやや不発気味に終わってしまったこと。
むしろ、気づかなかった人も結構いるんじゃないかと思うほど。
定期翌日に見た、マイク調整も何もしてない、客席のお客さんと同じ聴こえ方の映像を見る限り、
そのタイミングでピストルを撃つってわかってるおれが聴いても、「ん?今鳴ったか?」て感じで、
これは当日一発限りのお客さんにとってはキビしいものがあったんじゃないかと。
この銃声エフェクトは楽譜にはないものですが、スカパラアレンジで入っていたので採用。
昨秋の酒まつりコンサートで布袋のルパン曲やったときにも使用したのですが、
とあるスジから入手したチャカを使ってます。
入手経路その他を明かすと、運び屋の身に危険(処分)が迫るので言えませんが、
リアルな銃声でなく、「バキューーン!!!」というホント漫画みたいな愉快でわざとらしい音が出せるチャカで、
エフェクトとしてはこれ以上ないくらいに優秀な働きを見せてくれました。
また銃声エフェクト使うことがあれば密輸しようっと。
そういえば、銃声絡みで一つ感じたことがあるんですが。
酒まつりのときも今回も、チャカをぶっ放す役のパーカス奏者が、次元をイメージした帽子を被った(被ろうとした←定期では被るの忘れてたらしい)んですね。
単に赤ジャケを準備するより手軽に入手できたからってだけかもしれませんが、
一般の人にとって、ルパン三世で拳銃と言えば、完全に次元なんだなぁと思ったのです。
確かにそのイメージはわかります。「銃=マグナム=次元」って発想というか…。
ルパンはどちらかと言えば頭脳的なイメージのほうが勝るでしょうし。
ただ、次元の作中での描写はあくまで「早撃ちに関しては世界一。その他命中率等の腕はルパンと同じくらい」とされており、
ワルサー使いのルパンは次元と同等の腕を持っているのです。
さらにそれプラス主人公補正というチートを使ってもなお揺るがないほど、固く植えつけられた「ガンマンと言えば次元」のイメージ。
確かにルパンが「ガンマン」という表現をされてるのは見たことないけど、
なんだか情報操作ってやつの力をまざまざと見せつけられたような気持になったのです。
別に次元が不満てわけじゃないですよ。メインの3人ならおれも次元が一番好きですしね。
そういえば……とちょっと思っただけです。
ところでルパンと言えば、
来年2017年は、モンキーパンチの手によりルパン三世という作品が世に出てからちょうど50周年となります。
2015年度は、前述の『TRICK ATTACK』(実写版ルパン映画のテーマ曲)に加え、このルパンスカもやったので、
ちょっと間詰め過ぎかなとも感じないではないですが、
とりあえず2017年にルパンものやらないのはルパンフリークからすると有り得ないので、
来年の定期(2017年3月19日)にご期待ください。
4年ほど前にヒーローメドレー作った時にはまだ’79 ver.すら出版されてませんでしたが、
ここ2、3年でルパンの様々なアレンジの吹奏楽譜が出版されだしたんです。
TVSP期に生まれた’97 ver.(←オレの中では’89 ver.と並んで最も好きな版)まで出てるんですよ。
しかもこの’97 ver.って、30周年記念で作られたこともあってなかなか壮大なアレンジなんで、
例えば定期第2部の冒頭に持ってったりなんかするとスゴく映えるんじゃないかと……ゴニョゴニョ。
周年といえば、
今年2016年は20世紀が生んだエンターテインメント界の鬼才、あのウォルト・ディズニーの没後50年に当たるんですよね。
ついでに言えばTDS15周年なんだってね。行ったことないけど。
今年はディズニー成分を例年より少し多めにしようかしら。
ついでに言えば、今年はコナンも20周年、ポケモンも20周年。
来年2017年は、前述のルパン50周年に加えてONE PIECE20周年と、
おれが関わってきたもの(現在進行形のモノ多数)が結構いろいろと区切りの年を迎えるのです。
やるかどうかは分からないけど、選曲のいい材料であることは確かです。
……え?USJも15周年?……えーと、知らん。
ハリポタは何年か前にやったし、
それでなくても今年から酒まつりコンサート(映画音楽シバリ)が出来なくなるっぽいから、逆風も逆風ですよ(泣)
ハァ、大変だけど雰囲気補正込みで定期と同じくらい楽しみな本番だったのになぁ。
東広島ウィンドの大きなウリの一つでもあったのになぁ。
………この話題についてはまた今度ゆっくりと、ね。
最後になりますが、ご来場くださった皆さま、本当にありがとうございました。
見せてはいけない演奏会にならなくてホントにホッとしてます。
今後とも応援をよろしくお願いいたします。
そして団員の皆さん、スミマセンが来期もアタクシが企画(とライブラリアン)をやらせていただきます。
60人全員が納得するプログラムや演出を考えるのは不可能だと思ってますが、
それでも少しでもみんながいい気持ちで取り組めるよう、
最大公約数的にみんなの納得できるポイントを模索していかなくてはとも思っています。
何卒ご理解ご協力ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします。
ということでね、気が付けばこの4月からウィンド8年目です。
かつてはピチピチ19歳の茶髪大学生だったのに、すっかりくたびれたムチムチ26歳に成り果ててしまいました。
そろそろ落ち着いたオトナ(意味深)になりたいです。
最近やたらとCMで流れてる、「今年のGWは、2日休むと最大10連休」なんていう謳い文句は、
日曜休みの仕事の人が、「今年2016年は、314日休むと最大366連休」なんて浮世離れしたことを言うのと同じ次元の話だと思います。
でも現実にはその浮世離れを実現できる人がいるってんだから、羨ましい限りですね。
(でもよく考えたらその辺の工場なんかもGWは10連休とかだった気がする)
GWはおろか盆休みもないし、あまつさえ正月休みすら覚束ない今の仕事。
普通に考えたら「てられな」なんですが、米の供給が止まると真っ先に困るのはおれなので文句言えません。
それよりも1か月に1回の当番日にしか土曜日に仕事行かなくていいほうが全然ありがたい。
土曜日は定時ないので、サッサと終わらせれば昼過ぎとかに早く帰れるし。
最近は残業時間が1日平均2時間ちょいくらいに安定してきた管理人です。
世間的には全然楽です。
先日の八本松トンネルの事故……たいへんな事故でしたね。
まさか近所であんな大事故が起こるとは、ホントに恐ろしいです。
事故のあった日は、朝7時半ころに仕事場の部屋に入ったのですが、
少し経ったくらいからしきりにサイレンの音が鳴っては過ぎ、鳴っては過ぎで、
同じ部屋にいた人と、「なんか今日スゴいサイレン鳴りよるけどなんかあったんですかね?」と話してました。
実はウチの職場は、すぐ近くを高速が走っておりまして、
おれが普段いる部屋の窓からほんの100mくらいしか離れてない場所、しかもちょうど目線と同じ高さに見えるのです。なので丸聞こえ。
そのうち営業の人が
「高速が通行止めになった」
と慌てはじめたので、これはいよいよなんかあったなと。
気づけば上空ではヘリまで出動してるし。
昼過ぎにテレビ見たら全国ニュースで流れるほどの惨事。
これはもう人災です。世田谷の事故と言い梅田の事故と言い、こういう事件はやるせないですね。
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さて、先週日曜日の東広島ウィンドアンサンブル第26回定期演奏会、
大盛況の中で無事に幕を閉じることができました。
こんないい天気の中で迎える定期本番ってちょっと記憶にないぞと思うほどの天気の中、
しかも3連休の中日という条件にもかかわらず、多くの方にご来場いただくことができました。
皆様、本当にありがとうございました。
毎年言ってますが、一般吹奏楽団なんてのは、地域の方々を始めとした、
聴きに足を運んでくださるお客様がいなくては到底成立しませんので、
ホントに感謝感謝の日々です。
色々ハプニングや、まあいつものごとくリハの段階で突然暴走しだす人なんかもいて、
おれもいつものごとく沸騰しまくってたりしたんですが、
終わってみれば、あれだけ不安視されまくってた演奏面では、
予想以上の好演になったのではないかと自負しております。
それでは、1週間が経ちましたが、
プログラムを1曲ずつ振り返ってみたいと思います。
♪ コンサートマーチ 「セカンド・センチュリー」
「吹奏楽作曲家と言えば?」というアンケートをとったら全世代から3位以上を獲得するであろうほどの巨匠リードですが、
先に申しておりました通り、ワタクシ初めてリードの曲を演奏しました。
少しウラ話をしますと、1部の4曲を決めるにあたって、以下のようなプロセスを辿ったのです。
・今年のメインは『ステラー・ウインド』でいこう!
→3曲目の課題曲は、前からやってみたかった『パルス・モーションⅡ』だ!
→となると緩急、メリハリをつけるために、2曲目はパルスと真逆の方向性の曲でいこう。
場面転換が多くてひたすら抒情的な曲……おぉ!『丘の上のレイラ』なんてピッタリじゃないか。
→しまった、ここまで全部邦人作品になってしまった。せめて1曲目は外国人の作品(できれば行進曲)を選ぼう。
バランス的にも1曲はライトなマーチを入れたいし…でももう今年分の楽譜予算が…
お!団の蔵書リストを見たら、リードのマーチ持ってるじゃん。しかもまだやったことないみたいだし。
つまりどういうことかと言いますと、消去法かつ「たまたま持っていたから」に他なりません。
尤もらしい選曲理由を後付けで語ったところで、きっかけはひたすら後ろ向きな情動に端を発していたのです。
まあでもさすがにリード。計算されたような音の構築はまさしく巨匠の仕事。
吹けば勝手によく鳴る楽譜というのは、なかなか出逢えないものです。
そしてそんな楽譜に出逢えるというのは、実はとっても幸せなことなのでしょう。
♪ 丘の上のレイラ
去年のアンケートでは、
「選曲がゴツい」「もっと聴きやすい曲があるといい」
みたいな声が多く挙がっておりまして、
確かに去年はミレニアムカノンにダスクなど、吹奏楽ファンからしてもイカツい曲が多かったなぁと。
今年はそんな反省のもと1部の選曲をしたのですが、その象徴と言えるのがこの曲でした。
前述したように、マーチはさておき、3曲目のパルスもテンポが一定でモノクロな印象の曲なので、
この枠には、なるべく場面が豊富で色彩的な「癒し系」の曲、
それで以て「分かりやすい、聴きやすい」曲をと心がけました。
この曲は高校の頃、一時期アホみたいに聴きまくってた時期があったのですが、
ジブリの曲みたいな親しみやすさと、胸にこみ上げるようなセツナ系の美しい旋律が非常に印象的で、
先の条件に沿って考えたとき、パッとすぐ頭に浮かんだのがこの曲だったんです。
テンポが速い部分も含めて、全体的に緩やかで女性的な印象なのも、
前後の曲との兼ね合いを考えるといいバランスだったかなと。
あとこの曲は小編成で書かれてるのもポイントでした。
4曲やるなら、1曲はそういう方向性の曲も入れときたいですしね。
モロに中高生ウケしそうな曲風である反面、大人になるにつれて選択肢から外されていきそうな、
いかにもスクールバンド向けのレパートリーのような気もするのですが(シェルドンやスウェアリンジェンが大人になるにつれて演奏されなくなるようなものと言えるでしょうか)、
こういう曲が1曲はあったほうが、演奏者とお客さん、どちらにとっても疲れないと思うのです。
なんのために4枠あるのかってことを考えれば、
これからもこういう姿勢は大事にしたいものです。
♪ パルス・モーションⅡ
課題曲史上に残る伝説の1994年の課題曲Ⅱです。
大抵の年は、いくら他が難しいと言っても1曲くらいは「逃げられる」曲というのが存在するのですが、
この年はホント容赦なかった。
課題曲ヲタクとして後年聴きなおすのならともかく、
リアルタイムでこの年の課題曲を初めて聴いた全国の吹奏楽部員たちの絶望たるや。
マジで吹連頭オカしいんじゃないかと思ってしまいます。
実際この年は、例年A部門に出ている学校が、最初から、或いは粘ったけど間に合わずB部門に切り替えるといった事例も多発していたらしいですし。
そんな悪名高き1994年の曲の中で、恐らく再演される機会に最も恵まれないであろう曲こそ、
この『パルス・モーションⅡ』ではなかろうかと。じゃあそれを敢えてやっちゃおう。
難しい課題曲として有名な『饗応夫人』は言うに及ばず、
聴かせどころが豊富でドラマチックな展開も程よく盛り込まれた『ベリーを摘んだらダンスにしよう』や『雲のコラージュ』といった他のラインナップとは異なり、
ひたすら冷淡に無機質に、まるでプログラミングされたシステムのように感情なく展開するこの曲は、
お世辞にもこういったアマチュアのコンサートピース向きの曲とは言えません。
そもそもこの曲は一部から、課題曲史上に残る地雷曲、それもタチの悪い「見えない地雷」と言われるほどで、
この曲を課題曲に選んだ団体はことごとくその地雷の前に惨澹たる結果で散っていったとか。
そんな曲を今さらわざわざやるこたぁないだろうってのが大筋の見方なのでしょうが、
少なくとも課題曲に関しては、「他の団体がなかなか選ばないようなところを攻めたい」が信条のおれですから、そこは。
みんなで一緒にC音連打地獄に堕ちませんかと。
そんなこんなで課題曲枠にこの曲をやろうと決心した際、おれが最初に行った行動は、
「ユーフォ、チューバパートに許可を取る」というものでした。
この曲はザックリ言うと、
【難 木管(+鍵盤打楽器)>金管(+その他打楽器) 易】
【難 高音>低音 易】
て感じで難易度分布がおおよそ判定できるのですが、(←ただし、「易」のパートはパートで、持続力や精神力なんかでボレロ的な難しさがある)
まあ金管低音の楽譜のつまらなさ加減が尋常ではないのです。
ユーフォもチューバも、メロディーは一切ナシ!どころか、曲中の95%がC音で構成されるという、非常に教育的配慮のない無慈悲な譜面なのです。
木管低音や弦バスあたりはまだ楽しい(練習し甲斐のある大変な)部分が存在するのですが、
ユーフォチューバの譜面は、ホントにもう無残なこと焼け野原の如し。
こんな曲をやろうってのなら、さすがに事前にこれら2つのパートのリーダーに許可くらいとらなくてはという気持ちにもなるってものでしょう。
というわけで、昨夏のある練習日の休憩時間に、ユーフォとチューバのリーダーのところに行き、
「ユーフォとチューバには酷な曲なんですが、どんなですか…?」
とかなり下手に出て聞いてみたのですが、口を揃えて帰ってきた答えは、
「あぁ、酷な楽譜ってこういう系?難しい方面かと思ったわ。こういうのなら全然オッケー」
と、あっさり即決。恐らく秘儀地獄で心身共に蝕まれていたのでしょう。
ともあれ、無事にプログラムに入ったこの曲ですが、
恐らく金管と木管で、練習量にかなりの差があったのではないかと推測されます。
塊で押し寄せる、木管のあの16分音符のパッセージや、
8分単位の裏拍のみならず、16単位の裏裏拍がてんこ盛りの嫌らしさウルトラCのパッセージ。。。
いや、ホント木管の皆様、いっぱい練習してくださってありがとうございます。
トランペット1stの方とホルン1stの方にも、多大なる負担をかけてしまいました。
血管切らずによくぞ吹き切ってくれました。。。
……うん、これはコンクールという場で演奏するような曲じゃないな。
減点されやすいポイントてんこ盛りな上に、プラスに生かせる要素が少なすぎ。。。
でも本番は非常にいい演奏だったと思います。
おれは結構楽しんで吹けました(トランペット2nd)。
♪ ステラー・ウインド
今年のメイン。変拍子地獄で譜読みがもう非常に大変だった点に尽きます。
鋒山亘という作曲家の作品を、おれが企画やってるうちに一度はしてみたかったというところから始まり、
彼の作品の中では比較的取り組み易いのではないか(というより、「これならなんとかできるかな?」って選び方になっちゃうグレード帯の作曲家です。基本的に)、
とピックアップした曲が、この曲だったのですね。
吹奏楽にあまり浸かってない作曲家による作品だけに、
普段吹奏楽ばっかりやってる人間からすると、非常に取っつきにくいリズムパターンだったり譜割りだったりのオンパレードで、
慣れるまでがもう試練の日々でした。
中間部なんて、無限の宇宙空間に突如放り込まれたような感覚に陥る錯覚すら覚える、
時が止まったようにウットリするくらい静かで流麗な音楽が紡がれるのですが、
(←ここのピアノ、グロッケン、ビブラフォンの3重奏の儚げな美しさに惚れてこの曲を選んだと言っても過言ではありません!)
序盤や終盤は、余計な感情は捨てて心のないロボットにならざるを得ないくらいでした。人間メトロノーム。
テーマも曲自体もすごく好みで、最終的に完成した演奏も、「この曲撰んでよかった」と思えるものでしたが、
まぁ苦行のような日々でね、それはそれは皆さん大変だったと思います。
でもこれでまた一つ経験値積んだので、
次はもっとエグイ変拍子の曲なんかもいけちゃったりしないでしょうか。(変拍子大好き人間なので…)
余談ですが、プログラムに記載されているこの曲の紹介文は、だいたいおれの妄想文が元になってます。
この曲、情報が全然ないんですよ。
ホントは作曲者に直接コンタクトを取って執筆してもらえばよいのでしょうが、
なかなかそういうワケにもいきませんのでね。
なので、書いてある内容が正しいかどうかについては保証しかねますが、
おれのこの曲に対する熱い想いが伝われば何よりです(オイ)
♪ DREAM SOLISTER
第2部のオープニング、曲自体の知名度は相当低いでしょうが(オレもやらなければ知らずじまいでした)、
吹奏楽を取り扱ったアニメということで、ほぼ1年経ってますけどあやかろうということで採用。
『響け!ユーフォニアム』のOPとなった曲です。
結局このアニメは見ずじまいでしたが、選曲段階でオープニング映像だけ見たことはあります。
Aメロの部分でメイン登場人物と思われる4人が順に映される演出があり、
そこで彼女たちの名前が音楽記号を使ってデザインされているのですが、
斬新かつ遊び心にあふれた非常に評価されるべき発想だと感心した覚えがあります。
それにしても、小説原作のアニメとは言え、
主人公の名前が「久美子(くみこ)」だなんて、最近の作品にしちゃ随分と古風(というか良心的)な名前だなぁと思っていたら、
裏に核ミサイル級のDQNネームが潜んでてぶったまげたものです。
でもイマドキ普通にいそうで笑えません。今度小学校教師のJungleに聞いてみよう。
日本語は移り変わってゆくとは言え、心に感じるこの気持ちはなん~だろ~~♪
そうそう、Jungleに聞いてみようで思い出したのですが、(ここからドリスタの話題関係ないです)
最近小学生の間では、「壁ドン」が流行っているんですってよ。
小学生の時分なんていつの時代も、
男子がしてきたことを女子が先生にチクリに行くというのは恒例行事みたいなモンでしょうが、
おれが小学生のときなんかは、
「せんせぇ~、○○クンが変な本(例:通学路で拾ったエロ本)持ってきてるんですけど~。」
だったものが、
最近だと、
「せんせぇ~、○○クンが壁ドンしてくるんですけど~。」
って報告が届くらしいよ。
果たして、小学生の程度は上がっているのか下がっているのか。
さらに昔がスカートめくり(←そもそもこれってホントにあったのか?おれの世代からすると都市伝説レベルですが。)だったことを考えると、
少なくとも下がっているわけではないでしょう。
擦れてきている、というのが模範解答でしょうかね。。。
こんな田舎地方にも都会の悪い部分が波及してきているようで、
心に隙間風が吹くようなこの気持ちはなん~だろ~~♪
♪ フックト・オン・クラシックス Vol.3 (楽器紹介編)
今年の楽器紹介枠。
今年は定期前々日の夕方に、Jungleからインフルになってしまって定期出れないという連絡があり、
ウィンド史上でも例がないという緊急事態に見舞われるというハプニングがありました。
土壇場に来て今更インフルかよと、
ていうか小学校教師のくせに予防接種受けてなかったのかよと、
ていうかアナタ今日(連絡のあった18日金曜日)卒業式じゃなかった?(Jungleは6年生の担任)
なんて色々な思いが交錯する落ち着かないハナキンを過ごしたわけですが、
こうなってしまったものはもうしょうがない、
『いちばん無念なのは彼なのだし、その上彼に「自分のせいで演奏会が失敗した」と思わせるわけにはいかない』
という団長の声に、ありがたいことにみんなが共鳴してくれました。
これも彼の日頃の品行方正な行いの賜物、人望の成せるワザでしょう。
あぁ、おれはまたオマエに嫉妬しているよ(いつものことだけど)。
オマエの弔い(?)のためにみんながこんなに燃え上ってくれてんだぞ。
おれが同じ立場になった時には、きっとここまでにはならないハズだ(企画になって以降、株を落とした自覚があり過ぎる)。
さて、演奏面ではトロンボーン奏者の彼ですが、
今回は幸いにもJungleの担当パートが一人になる曲というのはなかったらしく、
そちらはなんとかなるとのことでした。
問題は演出。
今回の定期で彼が演じるのは以下の役どころ。
●『フックトオン…』の楽器紹介ナレーション
●『フックトオン…』のトロンボーンパート紹介時の演出(応援団長)
●『長寿番組…』の3人いる演者その1(役多数)
ボーンの演出も、残りの2人でなんとかしてくれるとのことで、
ここで考えなくてはならないのは、ナレーションの代役です。
(2か月程前に一度この曲をナレなしでやった際、曲中何度も非常にいたたまれない空気に包まれたので、
ナレーションなしという選択肢はありません)
声のお仕事と言えば、何と言ってもわがトランペットパートの核弾頭なべ氏です。
ちょうど彼はおれと2人でラッパパートの演出を舞台前方で行うため、この曲は降り番です。
問題は、今から喋るタイミングを覚え、かつ短い尺の中でハッキリ伝わる喋りをマスターしなくてはならないこと。
後者については、彼ならまあなんとかなるだろうとそれほど心配はしてないのですが、問題は前者。
どちらかと言えば、超短期間で譜読みをマスターするのは決して得意とは言えない彼なので、
前日は暇さえあれば、ナレーションのタイミングが書いてあるこの曲のスコアを見ながらおれのipodを聴いていました。
正直、このポイントを考えるならおれが喋るのが手っ取り早いのですが、
職業柄なべ氏の方が人前で喋り慣れてるのと(高校教師)、おれがまだ声治りきってなかったのとで、
なべ氏には大変な詰め込み教育で苦しませてしまいました。申し訳ない…。
なんとかギリッギリで形になり、
本番でも急繕いとすればほぼカンペキなナレーションを見せてくれました。感謝。
さて肝心のラッパの演出。
トランペットの紹介時に割り当てられた曲が『ウィリアム・テル序曲』だったこともあり、
何をしようかと考え始めてから、結局「りんご」しか浮かばなかったのです。
ウィリアムテルといえば、りんごを頭に乗っけてそれを撃てと言われるお話ですのでね。
これは一般的にも認知度の高いストーリーでしょう。
で、それじゃあリンゴを使って何をするかと。
まず画的にリンゴは大きければ大きいほど良いし、
それなら物語に沿った内容はできないしで、ここは結構悩んだものです。
当初から、「リンゴでなく間違えて人を狙撃してしまう、という展開はやらない」と決めていました(←不謹慎だし、あまりにも発想が陳腐で悪い意味でくだらなすぎるから)。
加えて、「矢が刺さるギミックを制作するのが困難だから」という理由で、
なんとか矢を射ること以上にインパクトのある展開(オチ)を持って来たかったのです。
結局、構想初期に浮かんでいた、
「得体のしれない巨大なリンゴを発見
→とりあえず狙撃
→半分に割れて中から人が登場
→妖艶な腰振りダンスで観客を魅了(狙撃手は、「ダメだこりゃ」な古典的反応をとる)」
という、元ネタは言わずもがなの、あの国民的長寿アニメのOP映像からインスパイアされた内容に決定しました。
制作する小道具としては、はりぼてリンゴとクロスボウの2つ。
余談ですが、おれはずっとリンゴは弓矢で射られたのだと思ってましたが、
正式には「クロスボウ」だったようなので、こちらを採用しました。
客席からはよく見えなかったと思いますが、
実はこれが『長寿番組』も含めて、今回制作した小道具の中で一番の自信作でした。(黒柳徹子パクパク人形も捨てがたいけど)
100均で入手した、離れたものを取るための取り棒(グリップを握ると先端がマジックハンドみたいにパカッと開閉する)を銃身にし、
ホームセンターで入手した、菜園とかで使うU字形の支柱を弓部として銃身に据え付けて固定し、
毛糸を弦に見立ててそれっぽく強固に結び付けて完成。
占めて150円ちょっとで完成したなんちゃってクロスボウ。
なんといっても銃身役にこれ以上ないほどしっくりくるフォルムのシロモノを発掘できたのが最大の勝因です。
続いてリンゴ。こちらも完成度はなかなかと自負しております。
このリンゴのテーマは、「能ある鷹は爪を隠す」。なんのこっちゃ。
観客席から見れば、ただの一枚板(というか段ボール)を真ん中から半分に切断し、赤く色を塗っただけに過ぎないのですが、
実はこのはりぼてリンゴは、演者が使いやすいような工夫を施したやさしい仕様になっておりました。
まず、ただの一枚モノでは段ボールの厚み分しか地面と接する部分がなく、自立せずに倒れてしまうので、
裏側に土台となる部分をくっつけています。
土台は、単に底面積を確保するだけでは、リンゴ部分の重さに負けて前方に倒れてしまうので、
おもりを適量入れて全体の重心を調整する必要があり、
かつそれがリンゴの上半分をつけた状態でも外した状態でも自立するバランスに調節する必要があります。
ちなみに今回バランス調整に使ったおもりの総量は、25号のL型テンビン6個。
釣りしない人にはよくわからないでしょうが、段ボールって結構重いのねと実感しました。
そして、裏に隠れた状態で中腰で移動を強いられる演者の負担を少しでも軽減するため、
この土台の底面にはキャスターを四隅に設置しています。
これで移動もラックラク。
そして、リンゴの上半分を隠した状態の際に、手で軽く支えるだけで全体が安定するように、
上半分のパーツに2か所爪を取り付け、下半分のちょうどピタリ合わさる位置に
その爪がピッタリはまる鍵のような仕組みを導入しました。
居酒屋でよく見るタイプの下駄箱の鍵みたいな感じ、といえばイメージしやすいでしょうか。
簡単に言えば、上半分のパーツ裏側に取り付けた凸を、下半分のパーツ裏側につけた凹に嵌めることで、
全体をグラつかせず安定させられる、というステキ仕様。
これら3つの客席からは見えない改造、結構苦労しましたし費用対効果は多分全く機能してませんが、
制作前の簡単な設計図通りのものを機能性含めて再現することができただけで満足です。
まだまだ小道具作りはおれのもんじゃい。
でも何が一番大変だったかって、
表面を赤く塗装するのに油性スプレーを使用したのですが、
室内(自宅)で大量使用したせいで、細かな赤い粉塵が部屋中に舞い降りて大掃除を余儀なくされたことです。
乾燥の時間のことも考えて、朝一に塗装してそのまま仕事に行ったのですが、
帰宅してビックリ。部屋中のモノというモノの表面に、うっすらと赤い膜ができているではないですか。
頑張って元通りに掃除しましたが、壁紙もちょっと赤くなってたのでスゴク焦りました。
ただ本番では、リハのときにはなかったベースアンプのコードにコロが引っかかり、
リンゴ役で上手側から登場するなべ氏が少し遅れ&焦ってリンゴをちょっと開いた状態で登場というハプニング。
まあこれは交通事故みたいなものでしょうがない。
強いて言うなら、リハのときに本番と同じ状態にしてなかったベースアンプ使用者が悪い。
ただ、その影響でおれも少々テンパってしまい、オチの後に取ろうと思っていた行動をすっかり忘れておりました。
拙者まだまだ修行が足りぬ。
そうそう、いつもは演奏に徹してくれる奏者も今回は遊びました。
ご存じのように、揃いの馬のマスクを被っての演奏。
曲が競馬のファンファーレチックな曲調だったからなのか、単に画的に面白いからってだけなのかはよくわかりませんが、
シメの馬の嘶きに至るまで、なかなか上々の出来に終わったのではないでしょうか。
ところで、1月にとある本番でこの曲を演奏したことがありまして、
練習がてら馬マスクだけはその本番でも採用したのですが、これが全然見えない上にほとんど聴こえないんですよね。
そのときはおれも演奏者として乗ってたので馬マスク被ってウィリアムテルを吹いたのですが、
視界の自由がほぼ利かない(とりあえず普通の体勢では指揮者や楽譜は見えない)という極限状態に置かれるため、
暗譜に加えて、あと何小節で出番なのかまで完全に把握していないといけないという余計なストレスを強いられるので大変でした。
なのでみんな自分のちょうどいい位置に耳の穴なんかを開けてましたね。
ちなみにこの1月の本番はテレビの取材カメラが入ったのですが、
後日ローカルニュースで流れた映像を見ると、短い尺の中、ラッパの馬マスク演奏がしっかり放送されてしまってました。
ネタバレになっちまうよと、ちょっとだけ「あーあー」と思ったものです。
♪ 伝説の「長寿番組」メドレー
前述の通り、3人で愉快な演出をするはずだったのですが、急遽中止。
ストーリー重視の内容ではないとは言え、2人では到底できない内容だったので。。。
急遽スタンドプレイや小道具を揃えるなどしてもらい、奏者の皆さんに助けてもらいました。
悔しいのでここまで。この無念は来年晴らします。
♪ 言葉にできない
3部構成という特殊構成だった昨年を除いたここ数年(というか少なくともオレが入団して以降は)、
第2部のこの位置(演出メイン曲と本編ラスト曲の間)とアンコール1曲目は、しっとり系J-Pop(それも懐メロ率高し)が配置されることが多いです。
J-Popでなくとも、知名度の高いしっとり系BGM(過去の例:「Let it Be」「メモリー」…等)であることはだいたい共通しております。
その理由は、
「演出枠やラスト曲などではっちゃけた系の曲が続くので、奏者もお客さんもちょっとクールダウンするため」
「緩急をつけて、プログラムの進行にメリハリを効かせるため」
「吹奏楽譜が出版されるレベルのJ-Popは結構みんな知ってる上に、奏者的には負担が少ない(簡単なので練習にそれほど割かなくていい)ため、費用対効果が高い」
などが挙げられるでしょうか。
また、この枠に組み込まれる曲は、
「春」「別れ」「郷愁」「卒業」「絆」といったイメージを想起させる曲であることも多いです。
(過去の例:「春よ、来い」「なごり雪」「home」「ありがとう」「花は咲く」……等)
理由は言わずもがなですよね。
3月にある年度最後の演奏会なので、毎年これを最後に卒団していく団員がいます。
お客さんにとっても、4月から新たに環境が変わるという方も多くいらっしゃるでしょう。
そういう方々にとって、わずかでもはなむけのようなものになれれば…という、
まあある種恒例の儀式みたいなものといえばいいでしょうかね。。。
さてそんなわけで、長い長い前置きを語らせていただきましたが、
実は今年、当初はこの枠にはkiroroの『Best Friend』をやろうと計画しておりました。
もとはNHKの「ちゅらさん」の主題歌でしたが、現在では卒業式で定番の曲となってますよね。
それプラス、おれがこの曲好き…というかkiroroが好きだからというのもありますが…。
ところが、企画書を一部首脳陣に見てもらった際、
「何で今更kiroroなの?」の一言の前に情けなくも轟沈してしまったわけです。
例えば3年くらい前の曲をやるとなってこう言われるのはわかるのですが、
もう10年以上前の曲なので、中途半端に新しいわけでもなく、
サイクル的にはボチボチ引っ張り出しても何ら違和感はないくらいの「懐かしさを感じる」年数は経っていると個人的には思うのですが、
結局、「卒業シーズンにピッタリだから」以上の理由が思いつかず、説得できずに断念したわけです。
で、悔し紛れに出したのがこの『言葉にできない』でした。
この曲に関してはなぜか何の物言いも入らず、即OKをいただいたのですが、それでは何故今この曲ならよかったのか?
まぁ、最後の部分(明治生命のCMで流れる部分)の歌詞は「適正アリ」なんですが、真相は闇の中です。
それにしてもJ-Pop界における、近年の卒業ソングド定番No.1といってもいい『Best Friend』でなんでOKをもらえなかったのか、
かなり後までずっとモヤモヤしておりました。
そんな日々を過ごしている中で飛び込んできたある一つのニュース
《ディズニーピクサー新作映画『アーロと少年』の日本版エンディング主題歌に『Best Friend』の新録Ver.を起用》
やりぃ!そら見たことか!(結果論)
もう何か月か早ければなぁと思いつつ、
これでこの曲をやる決定的な後ろ盾を得たので、
リベンジとして春からのプログラムに組み込んでやりました。
本当は春でなく秋のプログラムに入れて、そのまま定期にのせる形に持っていければベストだったのですが、
致し方ありません。こういう流行りモノは鮮度が命ですし。。。
別に意地悪で落とされたわけではないでしょうが(おれの弁が立たなかったのが悪い)、
心の狭いおれは、
『定期で入れてれば、「最新のネタをもうやるんだ!フットワーク軽いね~」という評価をもらえたかもしれないのにな~…』
と、自分の先見の明に一人悦に入っているのであります。
先見の明と言えば、そういえば去年はもう一つ、
酒まつりでの金管アンサンブル(カプリチオではない、ウィンドと賀茂吹の混合メンバー)から依頼されたマッキーメドレーで、
入れるかどうか迷って結局入れた『No.1』(←20年以上前の曲。一般的には言うほどメジャー曲ではない)が、
その後「俺物語!!」の映画版主題歌に起用されるというミラクルもありました。
ここんトコなんだか妙に冴えまくってるおれのインスピレーション。
尤も酒まつり2日目の本番では、
「キツイから」という理由で、よりによってその『No.1』だけカットされるというミラクルのオマケつきでしたが…(^^ゞ
ということで結局何が言いたいかと言いますと、
いい曲だとは思うけど、おれは『言葉にできない』には何の思い入れもなかったよってコトです。
♪ ファンク・アタック
今回の本編ラスト曲は、近年の傾向を踏襲したハッチャケノリノリ系ポップス。
吹奏楽オリジナルポップスなので、一般の人は(というか吹奏楽界でも割とマイナー曲なんで演奏者も)初めて聴くハズの曲……
なのに一回聴いただけで強烈に耳に残る、中毒性の高い曲ではないでしょうか。
この曲の作曲者である、オットー・M・シュワルツという人物、
吹奏楽曲から映画音楽、さらにはジャズ方面まで幅広く活躍するオーストリアの作曲家で、実は結構スゴイ人なんですが、
全体的に「B級映画風味」な作品(←当然賛辞として使ってますよ)をドッカンドッカン書いております。
演奏会のメインにも使える規模の大曲もバンバン書いてるのですが、
軒並み「ダサカッコいい系」とでも言いましょうか、
カッコいいのは誰もが認めるけど、ある種俗っぽい雰囲気がそこはかとなく漂う独特の世界観を作り出しています。
この『ファンク・アタック』などはその典型的な例と言えます。
この曲は大曲ではなく完全にポップス曲なんで、そういった曲とはスタートラインが違うとはいえ、
カッコいいけど、なんなんだこの芋っぽいノリは!と言いたくなるムード全開です。
もうギャグかってくらい突き抜けた能天気さ、バカっぽさがたまりません。
冷静に聴けば、中間部の「ベース」「中低音」「中高音」「高音木管」の4パートが徐々に複雑な絡みを形成する箇所や、
それに続く荒ぶるドラムのターンなど、普通にクールなポップスなんですが、
いかんせん冒頭を始め曲中何度も出てくる「ダダッダダッダダッダッダッダッダッダダダダダッダダッ!」のリズムパターンが頭にこびりついて、
なんかこう、ジワジワとクるものがありません?
決して王道的なカッコ良さではないかもだけど、
泥臭く芋っぽく、笑いがこみあげてくるほどダサい、なのになんでこんなにカッコいいんだ!悔しい!
みたいな曲です。
難易度高めでチョコザイな譜面の曲が多いけど、
ポップスステージの選曲に困ったら、シュワルツ作品はオススメです。
♪ Old and Wise
アンコール1曲目は、セオリー通りしっとりバラード系で攻めましょう、
ということで今回引っ提げたのは、UKロックバンド「アラン・パーソンズ・プロジェクト」による洋楽「Old and Wise」です。
洋楽ファンの間では隠れた名曲として人気の高い曲らしいのですが、
一般的な知名度は決して高いとはいえない(そもそもシングル曲ですらない)この曲をなぜ持ってきたかと言いますと、
単におれが昔からやってみたかったからに他なりません。
オレがまだ中学生だった頃、2歳上で高校生だった姉が、
コンクールで『ロス・ロイ』という曲をやることになったと、それが収録されたCDを持ち帰ってきたことがあったのです。
一緒になってオレもロスロイ始め、その他のラインナップも聴いていたのですが、
その中に入っていた1曲に、おれはひとめぼれならぬコシヒカリ……じゃなくてひと耳惚れをしてしまったのです。
これほどまでに肺腑を衝くこの玲瓏たる旋律はどうだ!(←海原雄山風)
衝撃的な第一印象をおれに抱かせたその曲こそ、この『Old and Wise』でした。
時が経って大学生になったある時、
ふとこの曲のことを思いだしてYouTubeで検索。
原曲を聴いて蘇る当時の思い出に、いつかこの曲をやりたいとかつてより強くなる気持ちを覚えたのです。
それから何年経ったでしょう、
奇しくも今は選曲を担当できる大変ながらも幸せな立場に就くことができました。
「やるなら今しかねぇZURA」ということで、この度選曲企画書に挙げたのです。
おれとしては、曲を知らなくても「なんか心に沁み入るキレイな曲だね~」と感じてもらえるハズと確信していたのですが、
そうはいってもやはり、
『「マイナー過ぎるけど、そこんとこ大丈夫なの?」的な意見が飛んでくるだろうな~』
『そこを突かれるとこちらとしても反論の余地なしで結構厳しいなぁ』
などと考えておりました。基本的に後ろ向きです。
ところが蓋を開けてみれば、「想像以上にマイナーすぎて何も触れられない」という、
予想のさらに上を行く規格外の驚くべき結果に。
通過したのはうれしいけど、何もツッコまれないと逆に不安になるぞ。
ま、まぁ、やっていいってんなら…ありがたくやらしていただくけどさ…(笑)
メジャーとは言えないピースだからでしょうか、
とっくの昔に絶版になってたので、楽譜入手に少し苦労しました(輸入譜だったので余計厄介だった)が、
無事にこの曲をやる機会を得られて、おれはとても満足しました。
演奏者の皆さんおよび聴きに来てくださった皆さん、おれのワガママに付き合ってくれてありがとうございます。
ところで、終演後に毎年家族総出で聴きに来てくれる家族に遭遇したらば、
姉からいの一番に、「アンコール1曲目の曲なんていう曲じゃったかいね!?」と。
当時は姉も一緒に「この曲いいね~」なんて言ってたのですが、曲名の記憶が飛んでいるのでしょう。
聴き憶えはあるけど、でもタイトルが思い出せない…と相当苦しんでいる様子。
アンコール曲ってプログラムに載らないからその場で調べようもないしね。
必死で曲名を教えろとすがりつく姉には結局教えず放置プレイにして(ひどい弟だ)退散。
あまりに気になり過ぎてその後、
「同じCDに『おおみそか』が入っていたハズだ…」というかすかな記憶から力ずくで記憶を辿ることに成功したらしく、
2、3日後に「あの曲って『Old and Wise』?」とメールが来ました。おめでたう。
ちなみに別の人からも、
『知り合いから「アンコール1曲目の曲名って何ですか?」って聞かれたんよ。教えてくれない?』
と連絡がありました。
単に曲名が載ってなかったから知りたいってだけかもしれませんが(アンコール2曲目は誰でも知ってる曲だし)、
初めて聴いた人に、「知らない曲だけどキレイな曲だな~」と思ってもらえたのなら、それだけで俺は感無量です。
自分が好きなモノやコトを他の人に理解、同調してもらえることほど幸せなことはありません。
♪ ルパン三世のテーマ’78 ~SKA Ver.~
そしてアンコール2曲目、演奏会の最後の最後もセオリー通り、
「細けぇこたぁいいからとりあえずテンション上げて突っ走れー」な曲を。
こちらは日本人なら誰でも知ってる曲ですが、一味違うアレンジでお届けしました。
「SKA Ver.」とある通り、スカパラがライブなんかで演奏するバージョンです。
ルパンの曲はこれまでいくつかのアレンジを吹いてきましたが、
今回やったこの版は、その中でも非常に吹きやすくて(鳴らしやすい)、雰囲気も含めて文句なく一番楽しいアレンジだったと思います。
スカパラはギターで演奏してる中盤のソロはまさかのシロフォンに。これがいい味出してます。
当日のソリストも見事。なんてったって大学で鍵盤打楽器専攻してた人ですからね。
惜しむらくは、イントロ終わり、メインテーマに入る直前のピストルがやや不発気味に終わってしまったこと。
むしろ、気づかなかった人も結構いるんじゃないかと思うほど。
定期翌日に見た、マイク調整も何もしてない、客席のお客さんと同じ聴こえ方の映像を見る限り、
そのタイミングでピストルを撃つってわかってるおれが聴いても、「ん?今鳴ったか?」て感じで、
これは当日一発限りのお客さんにとってはキビしいものがあったんじゃないかと。
この銃声エフェクトは楽譜にはないものですが、スカパラアレンジで入っていたので採用。
昨秋の酒まつりコンサートで布袋のルパン曲やったときにも使用したのですが、
とあるスジから入手したチャカを使ってます。
入手経路その他を明かすと、運び屋の身に危険(処分)が迫るので言えませんが、
リアルな銃声でなく、「バキューーン!!!」というホント漫画みたいな愉快でわざとらしい音が出せるチャカで、
エフェクトとしてはこれ以上ないくらいに優秀な働きを見せてくれました。
また銃声エフェクト使うことがあれば密輸しようっと。
そういえば、銃声絡みで一つ感じたことがあるんですが。
酒まつりのときも今回も、チャカをぶっ放す役のパーカス奏者が、次元をイメージした帽子を被った(被ろうとした←定期では被るの忘れてたらしい)んですね。
単に赤ジャケを準備するより手軽に入手できたからってだけかもしれませんが、
一般の人にとって、ルパン三世で拳銃と言えば、完全に次元なんだなぁと思ったのです。
確かにそのイメージはわかります。「銃=マグナム=次元」って発想というか…。
ルパンはどちらかと言えば頭脳的なイメージのほうが勝るでしょうし。
ただ、次元の作中での描写はあくまで「早撃ちに関しては世界一。その他命中率等の腕はルパンと同じくらい」とされており、
ワルサー使いのルパンは次元と同等の腕を持っているのです。
さらにそれプラス主人公補正というチートを使ってもなお揺るがないほど、固く植えつけられた「ガンマンと言えば次元」のイメージ。
確かにルパンが「ガンマン」という表現をされてるのは見たことないけど、
なんだか情報操作ってやつの力をまざまざと見せつけられたような気持になったのです。
別に次元が不満てわけじゃないですよ。メインの3人ならおれも次元が一番好きですしね。
そういえば……とちょっと思っただけです。
ところでルパンと言えば、
来年2017年は、モンキーパンチの手によりルパン三世という作品が世に出てからちょうど50周年となります。
2015年度は、前述の『TRICK ATTACK』(実写版ルパン映画のテーマ曲)に加え、このルパンスカもやったので、
ちょっと間詰め過ぎかなとも感じないではないですが、
とりあえず2017年にルパンものやらないのはルパンフリークからすると有り得ないので、
来年の定期(2017年3月19日)にご期待ください。
4年ほど前にヒーローメドレー作った時にはまだ’79 ver.すら出版されてませんでしたが、
ここ2、3年でルパンの様々なアレンジの吹奏楽譜が出版されだしたんです。
TVSP期に生まれた’97 ver.(←オレの中では’89 ver.と並んで最も好きな版)まで出てるんですよ。
しかもこの’97 ver.って、30周年記念で作られたこともあってなかなか壮大なアレンジなんで、
例えば定期第2部の冒頭に持ってったりなんかするとスゴく映えるんじゃないかと……ゴニョゴニョ。
周年といえば、
今年2016年は20世紀が生んだエンターテインメント界の鬼才、あのウォルト・ディズニーの没後50年に当たるんですよね。
ついでに言えばTDS15周年なんだってね。行ったことないけど。
今年はディズニー成分を例年より少し多めにしようかしら。
ついでに言えば、今年はコナンも20周年、ポケモンも20周年。
来年2017年は、前述のルパン50周年に加えてONE PIECE20周年と、
おれが関わってきたもの(現在進行形のモノ多数)が結構いろいろと区切りの年を迎えるのです。
やるかどうかは分からないけど、選曲のいい材料であることは確かです。
……え?USJも15周年?……えーと、知らん。
ハリポタは何年か前にやったし、
それでなくても今年から酒まつりコンサート(映画音楽シバリ)が出来なくなるっぽいから、逆風も逆風ですよ(泣)
ハァ、大変だけど雰囲気補正込みで定期と同じくらい楽しみな本番だったのになぁ。
東広島ウィンドの大きなウリの一つでもあったのになぁ。
………この話題についてはまた今度ゆっくりと、ね。
最後になりますが、ご来場くださった皆さま、本当にありがとうございました。
見せてはいけない演奏会にならなくてホントにホッとしてます。
今後とも応援をよろしくお願いいたします。
そして団員の皆さん、スミマセンが来期もアタクシが企画(とライブラリアン)をやらせていただきます。
60人全員が納得するプログラムや演出を考えるのは不可能だと思ってますが、
それでも少しでもみんながいい気持ちで取り組めるよう、
最大公約数的にみんなの納得できるポイントを模索していかなくてはとも思っています。
何卒ご理解ご協力ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします。
ということでね、気が付けばこの4月からウィンド8年目です。
かつてはピチピチ19歳の茶髪大学生だったのに、すっかりくたびれたムチムチ26歳に成り果ててしまいました。
そろそろ落ち着いたオトナ(意味深)になりたいです。
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プロフィール
HN:
根魚
年齢:
35
性別:
男性
誕生日:
1989/09/16
職業:
臨時職員
趣味:
作曲・編曲、釣り、ラーメン屋巡り
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