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酒都西条の地で、吹奏楽と作曲・編曲(……と、ちょこっと仕事)に勤しむラッパ吹き根魚のブログ
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♪ #25: LOTUS IN THE DIRT / 槇原敬之

さて、本日2月3日から3月9日まで、我馬西条店は改装のため閉店です。

そのため、ワタクシは本日から1か月間、短期のバイトを致しております。
ズバリ、「瓦屋」で。

ウィンドのとある方が務めている職場(その方のお母様が社長)で、場所は安芸津。
片道20kmと原付通勤としては遠いですが、
面接も履歴書もナシで斡旋していただいたのでラッキーでした。(そんなんでいいの?)

ラーメン屋に丸6年いる以外で、短期あるいは単発のバイトというのは
イベントの会場スタッフ、オペラの舞台設営、引越荷物の配送、小学校でのトランペット講師(←恐ろしい。あり得ん。)等々いくつかしてきましたが、
(変わったものとしては、高校野球のトランペット応援)
所謂「現場」、あるいは「ガテン系」の仕事というのは初めてです。
それでこの度人生で初めて作業服を買ったのですよ。
6年間ずっと自宅から徒歩圏内にあったのに、なんだかよくわからなかった工場っぽい建物が、
実は作業服のディスカウントショップだったことを初めて知りました。

まあ、職人の世界の中に、クソの役にも立たないプー太郎が入ったところで
出来る仕事なんて知れてるので、
「たまーに現場手伝ってもらうと思うけど、基本は作業場の掃除とか、木材燃やしたりしてもらう」
と事前に聞いてたのです。

しかーし、こないだ土曜日のウィンド練習後いきなり、
「ごめん、月曜日(バイト初日)いきなり現場になった」と満面の笑みを湛えて宣告されてしまい、
初日にしていきなり洗礼を浴びる羽目に。6時前に起きたの久々だ。

紹介してくれた人に続いておずおずと事務所に入っていくと、
奥でいかにもな職人さんたちがタバコ吸いながら談笑中。
うぅ、こえぇ……

まあ別に何かされるでもなく、少しして資材を積み込み出発。
本日ワタクシが配属された現場は、なんと倉橋。と、遠い。

渋滞に巻き込まれながら現場に到着したらば、
本日は屋根瓦を外し、叩き割ってトラックに積み込み、
屋根瓦を接着していた泥を土嚢袋にひたすら詰めていく、「おろし」と呼ばれる作業。
屋根に上っての作業です。
ワタクシ高所恐怖症なのですが、
適度なスペースがあって土台がしっかりしていればある程度までは平気です。
地上15mの鉄骨の上とかじゃなくて、ごく普通の民家の屋根ごとき、恐るるに足らんわ。
このあたりの作業は、「『天国の島』まさかの地上波でテーマ曲となる!」でお馴染み、
「鉄腕ダッシュ」の「DASH島」を最近見た方ならイメージできるかも。
何週か前にちょうど瓦葺きしてましたので。

聞くところによると、瓦葺きよりこの「おろし」のほうが大変らしいのです。
全部剥がして泥も全部掃除するのですごい汚れるし。
まあ現場仕事で服が汚れるのは当然なのですが、それにしても汚れました。
泥まみれの軍手のままでタオル掴んで汗拭くので、
仕事後のタオルの余りの悲惨さにその場で捨てて帰ろうかと思ったほどです。
瓦を金づちで叩き割るのは主にワタクシがやっておりましたので、
帰宅後に鼻かんだら真っ黒の鼻水が出ました。相当吸い込んでたようで。

「垂木」と呼ばれる屋根の骨組みがないところをうっかり歩いてしまい、
申し訳程度に残っていた腐りかけの板を突き破って落下しそうになるハプニングもありました。
(軽い感じで書いてますが、さすがに心臓止まるかと思いました。)
胸のあたりで止まったのですが、その際に木片で指を抉ってしまうというプチアクシデントも、

作業自体は相当キツイですが、こまめに休憩を取ってくれるので助かりました。
時には地元の漁師のおっちゃんと職人さんが話し込み、20分近く空くことも。

まあ、初日に色々大変だったぶん、後が楽に感じられるということで。


今日は良く寝れるに違いない。でもその前にやることが……


――――――――――――――――――――――――


ということで、今年の課題曲の第1次発送がようやく始まりましたね。
振り込みは年末に済ませていた組なので30日か31日に発送されたはずなのですが、
土曜も日曜もヤマトが来なかったので(日曜は1日に10回以上郵便受けを見に階段降りてました)、
今日は1日、帰宅後に届いているであろう課題曲を糧に働いていたのです。

ドキドキしながらアパートに着くと、
自宅のドアの前にフルスコア集とCDの入った封筒が立てかけてありました。

いや、変に再配達になるよっかはマシだけど、
それにしても雑すぎだろ。
新聞受けに突っ込めないなら宅配BOXに入れるとかさあ。。。


過去、ドアの新聞受けに無理やり突っ込まれてたり(9割以上外に飛び出して通行の邪魔してた)、
ドアノブに袋ごと引っ掛けられてたりしたことはありましたが、
今回はヒドイ。こんなの隣人が課題曲マニアならジャイアンされちゃってます。
よくぞ無事におれを待っててくれたことよ。


ということで、ザッと3回ほど聴いてのそれぞれの雑感。


Ⅰ 最果ての城のゼビア / 中西 英介

ある曲について感想を言うとき、
よく「詰め込みすぎて中途半端」という意見を目にするが、
言ってみれば、この曲は敢えてそういう印象を与えるように書かれているのかもしれない。
というのも作曲者によると、「映画の予告編」のような曲にしたらしい。
つまりコンクールにおいては、本編たる自由曲に向けて
観客にインパクトを与え、どんな曲が来るのだろう、という想像を掻き立てて
一気にその世界に引き込む効果で演奏してほしい、ということか?

ただ、部分部分はいい曲なのに、
全体の印象がどうしても残らないという点は否めないかな。
まあ今回ばかりは、この曲はそういう曲と割り切るべきでしょう。

曲は3/4拍子と6/8拍子が中心になる。
演奏においては、長い音符の後の16分3連を始め、
6/8拍子快速部に散々出てくる「付点8分+16分+8分」の「ターッタタ」のリズムや
6/8拍子の1,2,5,6目に8分の「タタウウタタ」などなど、
嫌らしすぎるパッセージがてんこ盛り。

さすがにさくらのうたやマズルカよりは選ばれるとは思うけど、
ここ何年か続く「朝日作曲賞の曲が避けられる」傾向は今年も継続しそうな予感。

あとトランペット的には、ラストのミュートピアニシモがコワい。
先に述べたように、「本編」への受け渡し部分であるだけに余計に。

なお、「ゼビア」には(少なくとも演奏するにあたって)結局特に深い意味はないようだ。
詳しくは会報すいそうがく12月号を。



Ⅱ 行進曲「勇気のトビラ」 / 高橋 宏樹

さすがに課題曲4回目だけあって、安心して聴いていられる。
(仮にも審査を通過した作品ばかりの課題曲においてこんな次元の発言もどうかと思うが……)
今までのひろきさん作の課題曲で一番好きなのはストリートパフォーマーズマーチだったが、
今回更新しました。2014年課題曲でこの曲が一番ヒットいたしゃーした。

さすがのメロディメイカーっぷりを見せつけてくれる。
(ⅣのTrioを聴いた後でこの曲のTrioを聴くと、歴然です)
かつての課題曲、あのマシマシマーチ「五月の風」が名作過ぎて、
その後6/8マーチが出るたびに「五月の風に似てない?」と言われてきたこれまでの方々と違い、
「文明開化の鐘に似てない?」と言われちゃうあたりはさすがである。
ある意味で既に「高橋宏樹」というブランドを確立しているとも言える。

6/8マーチ独特の軽快さが心地よく、オーソドックスながらも手堅く書かれている。
よくある王道マーチかと思いきや、ところどころにドラムマーチ(後述)が入ったり、
やっぱりこの人は意地でも「オーディナリーなマーチ」を書かないみたいで、
(イギリス民謡からアレンジしたり、3/4を一瞬入れたり……)
さすが「冗談音楽」書くの上手いだけあるなぁ。いや、関係ないか?

冒頭の「G-F♯-F-E」のような、「半音で4つ連続する動機」(作曲者曰く「勇気がみなぎってくる様子」の表現)が至る所に顔を覗かせるので、
これをいかに大事にできるかがポイントのよう。

そして、この曲最大のアイデンティティが、合間合間で挿入される短いドラムマーチ。
これが曲をキチッと引き締めてくれる。4小節という短さもミソ。
ただし、3回あるドラムマーチの2回目3回目(←どちらもほとんど同じ形だが)のリズム(というかアクセントの位置)は
ハッキリ言って初見殺しと言っても差し支えないトリッキーなものなので、
この曲を体育祭の入場行進に採用した日には、
初めて聴くその部分で途端に行進する生徒たちの足がおぼつかなくなる危険性がある。
(気に入って既に10回以上聴いたおれにはもう自然に聴こえてるので、「変なリズム」というわけではないハズ)

一つだけ個人的な点を言えば、
トリオ後のブリッジでritするタイプのマーチ好きじゃないんだわ。それだけ。



Ⅲ 「斎太郎節」の主題による幻想 / 合田 佳代子

白鳳狂詩曲を想起させるような日本的な響きで始まる、
どこか、大栗裕や和田薫の書く曲の世界観に近い雰囲気を纏った曲。

快速部に入り、「おっ!」と期待させる。。。のだが、
その後ほとんど発展、展開せず、ワンパターンなまま終わってしまった。
展開しないどころか対旋律すらほとんど存在していなかった某沖縄の太陽よりは全然よいが、
非常に勿体ない印象。
快速部のツカミはカッコいいと思うし、
これでもうひと展開ふた展開あったら大化けしていたんじゃないかという思いが拭えない。

あと、トランペット的には、終盤の旋律。
ユニゾンとはいえ、低すぎ。
あのテンポで16分でLow-Gがからむのはキツイし、アマチュアだと絶対参考演奏みたいに鳴らない。
他アルトサックスとユーフォしかいないし。
せめてホルンが一緒にメロディだったらと思う。



Ⅳ コンサートマーチ「青葉の街で」 / 小林 武夫

うーーーーん。
冒頭1分の時点では、あまり好みではないながらもそこまで悪印象はなかったのだが……
百歩譲ってそこまではいいとして、Trio以降が色々と。

まず、Trio以降の旋律。及びブリッジ部分の展開のさせ方。
ちょっとこれはネットに数多転がってる「1次落選作品」と同じような匂いがする。
つまりどういうことが言いたいかということは敢えて書かない。
あと、Bsn.とBar.Sax.のソロ。対旋律ソロとは言え、
所謂「課題曲マーチ」タイプの曲で随分思い切ったことをしたなぁ。
(ちなみに作曲者はアマチュアのバスーン奏者らしい)
それはいいとして、ここの部分だけ転調してすぐ元の調に戻る。これ何?
まさかと思うけど、木バスにソロ書きたいがために、
バスーンとバリサクが効果的になる音域にそのメロディがくる調に一時的に転調させたとか言わないよね?

散々批判されてた「南風のマーチ」は、少なくとも曲としては間違いなく機能はしていた。
でもこの曲はちょっと破綻しかけてる気がする。

ちょっとこれは毎年Ⅳを選んでた団体が「今年もⅣを」となるかどうか微妙な曲だなぁ。
批判覚悟でハッキリ申しますと、
「1次で落ちましたが記念にうpします」とかでニコニコとかにアップされてても
「まあ落ちるよなぁ」と思ってしまうであろう曲だと思った。
本選に残った他の曲、そんなに酷かったのか……?
例えば、同人音楽の森やニコニコでお馴染みproject"Rin"さんのマーチのがよっぽどいいと思うんだが。



Ⅴ きみは林檎の樹を植える / 谷地村 博人

この曲スゴイわ……
吹奏楽でこんなこと出来るんだ、って課題曲聴いて初めて思った。
ちょっとこれは久々に課題曲史に残る曲になるかもしれない。
特に後半の「笙」の響きに着想を得たと言われる部分で鳥肌立ったわ。
スコアで作曲者が語っている通りの表現がものすごく色彩豊かに出ている。

譜面ヅラはⅤ枠の曲としては見易い部類だと思うが、
曲として聴かせるにはかなりクセ者の匂いがする。
単純なダイナミクスだけでない、
長い音符の揺らぎや、細かい音符での畳み掛けがサマになるには
相当緻密に構築していかなくてはならない。。。。気がする。

あまり見ない表記がいくつか見られたり、詳細な注釈があったりするのも興味深い。
臨時記号に↓(下矢印)がついた記号(「必ずしも正確なピッチでなくても良い」の意味らしい)とか初めて見たわ。
もしかして独自の記号?じゃないよねさすがに…
あと、フルートの音符にハイハットオープンのときみたいな「○」がついてて「harm.」て表記あるところ、
これって「ハーモニクス」の意味で合ってるの?
でもこれって管楽器にも使えるの?
やたら注釈書かれてるけどこれに関してはノーコメントなのでわからん。

とにもかくにも、久々にⅤで最初から好印象だった。




以上、雑感でした。


全体としては良くはないですが、全曲すぐに飽きるということもなさそうで。


個人的好みは

Ⅱ≧Ⅴ>>>>Ⅰ>>>>>Ⅲ>>(略)>>Ⅳ


です。来年の課題曲も楽しみです(笑)

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無題
今年は3回も不在通知に泣かされましたorz

今年も曲者ぞろいですね(苦笑)
5の臨時記号矢印、「ぐるりよざ」のPiccに記載されてるのは見たことありましたが、課題曲で来るとは…
しかしすごいですねぇ、これは。バランス感覚を針のごとく研ぎすまさないと簡単に崩壊しそうで怖いです。

4枠はどうコメントしたものか…Fg, BarSaxにSoloと聞いてあの演奏時間の短さで何事かと思いましたが、BarSaxの方の旋律に関しても「ほんとはFgで続けたいけど、音色変えるために楽器変えるかな〜。ほんとはBassClaでやりたいけど、音色の合う伴奏がなくなるからしょうがない、BarSaxかな〜」感がするのは私だけでしょうか苦

個人的好みは同じく2>5>1>>3>>…>>4

演奏される分では結局時間優先で4も上位に来るかもしれませんが、2よりも多くなることはないんじゃないかと思ってみたり(^ ^;;)
BarS 2014.02.04 Tue  20:19 Edit
無題
>>BarSサマ

ということは3回もチャンスがあったと。。。
今年はうちに届く3日前に東京都内、
2日前に京都、前日に香川にそれぞれ届いていると思われるネット上の報告があり、
さらに福山在住の人は昨日時点でまだ届いていないという
よくわからない配送ルート、スケジュールになってる気がします。
そして毎年のような気もします。

臨時記号矢印ってホントにある記号なんですねぇ。でも今後改めて見る機会もないかもしれません。
Ⅴは、よくある現代曲とは少し違うタイプなだけに、
コンクールで流行るか避けられるか読みづらいような気がします。

Ⅳについて、ひょっとして評価辛いの自分だけか?と記事書いた後に思ったんですが、
soloに関してはやはり違和感は拭えそうにないようですね。
個人的にはバスーンだけで押し切られてた方が、バスーン奏者の曲だけにまだ受け入れられたかな~と。
なるほどバスクラという候補もアリっちゃアリですね。

でもやっぱり時間の都合でⅣが一定数確実に占有するんでしょうね、きっと。

あとさっき気づいたんですけど、これまで4回の高橋課題曲マーチの拍子、
2/4、4/4、2/2、6/8ときてます。
偶然かもしれないけど、高橋宏樹なら狙ってやってる可能性が高いです。流石。
管理人 2014.02.04 Tue  21:56 Edit
無題
今年の配送は謎でした。
日曜日午前中に佐賀に届いたと知人から連絡がありましたが、私の所には夕方不在票がはいっていました。以降月曜と火曜に2回不在票に泣かされた訳ですが……
予約解禁初日に申し込んで佐賀より届くのが遅かったという事態に涙目でした。

先日初見大会を1〜4で行いましたが、4はFlの音域が低過ぎて全然聴こえなくなりましたね。これを入っているように聴かせようと思うとバランス崩れるので対処が難しそうです。
確かにいつもの課題曲マーチらしさはありましたが、選んだら地雷原しかない所ではあると思います。聴かせないと割り切るなら別ですが苦笑
DTMなのが露骨に出てますよね。特にFinaleのFlって片方のステレオからより強く鳴るようにデフォルトだとセットされるのでMIDI時点ではよく聴こえたんでしょうね。

地区・県大会時点では一定数いるとは思いますが、支部・全国では採用0もあり得ますね。中学までは2,3に、高校以上は5も込みで集中しそうです。

ひとまず当方では二転三転しながらも1に取り組む方向になりました笑
自由曲へのつなぎを考えるとこのppでの終演が一番好ましいという判断です。なおラストのトランペットは選抜して各1人で対応すると思います()
BarS 2014.02.11 Tue  21:19 Edit
無題
>>BarS様

ⅣのFlの音域については、何度かスコアを眺める中でボクも気になってた点でした。
ⅢのラッパのLow-Gにしてもそうですけど、
標準音域表の上限を攻められるより下限を攻められる方がいやらしいですね。
そもそも「音がよく鳴る」音域は、「とりあえず音が出る」音域より狭いのは当然で、
下限ギリギリなんて鳴らなくて当然なわけで。
DTMだと真ん中のFだろうがLow-Gだろうが鳴り方は一緒ですからね~(^^ゞ
自戒も込めて、喝!!でしょう。

おっ、Ⅰでいくんですね。
いいねそのチャレンジングスピリット。
ラストのラッパはそれが最善かつ安全だと思うよ。
管理人 2014.02.11 Tue  21:40 Edit
カウンター
プロフィール
HN:
根魚
年齢:
35
性別:
男性
誕生日:
1989/09/16
職業:
臨時職員
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作曲・編曲、釣り、ラーメン屋巡り
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