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今朝テレビで、サンリオのピューロランドっていうテーマパーク的なところの特集してました。
そういえばサンリオってアニメとか映画になってるような作品てないのかなぁと思ったりするのは、
最近酒まつりの選曲のことばっかり考えてるからでしょうか。
こんばんは。好きなサンリオキャラクターは、「グッドはな丸」の管理人です。
本日、いつもウィンドでお世話になってる公民館で、
近隣地区の小中高一般で活動する吹奏楽部やら金管バンドが集まる本番がありました。
中高はまだしも、小学生から一般バンドまでが一度に集まるという本番はなかなか珍しいので、
毎年ステマネ兼務のため忙しいのですが、楽しみな本番の一つではあるのですが、
もしかしたら今日そこでもらってきたかもしれないのです。
人生初のインフルエンザ将軍を。
同じ職場の人が金曜日に、
「今こどもの中学校から連絡あって、学級閉鎖が出たらしいわ。部活も停止」
なんて言ってましたが、
今までの人生、記憶にある限りではインフルに罹ったことのないおれは完全にタカをくくってました。
他の学校が演奏中は、ステマネ業務の傍ら舞台袖で馬のマスクをかぶって踊り狂ってたのに、
ラストのウィンドの本番中に急激に体調が悪化。
寒気はするは咳が止まらんは。
帰宅して熱計ったら38度超えてました。
この勢い……インフルの気配がする。。。
明日朝イチで病院へ行こうと思いますが、陽性だったらやばいなぁ。
先週も風邪で休んでただけに。。。
――――――――――――――――――――――――――――
で、なんでこんなに体調悪いのにブログ書いてるかと言いますと、
帰宅したら届いてたからですよ。
何がって?課題曲に決まってるじゃないッスか。
実は1月上旬に吹連のHPで冒頭1分試聴が解禁されたときも、
期待や怒りの声として、ちょっと触れようかなと思ったのですがね。
では早速ですが、それぞれについて簡単にファーストインプレをば。
Ⅰ マーチ・スカイブルー・ドリーム (矢藤 学)
朝日賞受賞マーチにして、我々日曜作曲家の夢と希望が詰まった作品です。
以前に話題にした「某ブログの人」で(さすがに現在は一時的に閉鎖されてますが…)、
2011年のライブリー以来、5年ぶりにマーチが朝日賞獲りました。
まあ、「ラメセスⅡ世」や「ウィナーズ」のようなマーチでないと、
「なんでこんな普通の課題曲マーチみたいなんが朝日賞なの?」と噛みつくような人には
僻みも含めて色々言われそうではありますが、
近年のいわゆる「課題曲マーチ」の中では、比較的上質で安定してると思います。
いわゆる歌モノ系のメロディーラインではありますが、旋律の作り方にもセンスを感じます。
特にTrioまでのAメロの旋律は、「ああ~あの人の曲だ~」と感じさせてくれます。
ニコニコでMIDI音源でアップされてる音が聞こえてくるようです。
ただし、これまでこの人が落選するたびにニコニコにアップしてた曲たちと同じく、
「なんでこの人は必ずこういう変なことをしたがるんだろう。良くも悪くも奇をてらい過ぎ」
的な印象を受ける部分は、少なからずありますね。
最後のラッパソロとかね(ちなみにこの作曲者はラッパ奏者です)。
特別難しいわけではないんだけど、こういう位置にくるソロはシチュエーション的に嫌ですね~。
(どうでもいいことですが、個人的に課題曲史上最難関ラッパソロは「斜影の遺跡」のラストのソロだと思います。
最後の最後にあんなエグイ譜面吹けるか。)
逆に、Trioに入る2小節間のブリッジは非常によい印象です。
別に特段おかしなことをしているわけではないのに、
今までに聴いたことのない展開の仕方をしているというか。
曲は全体的に非常にスッキリとした聴こえ方がしますね。
少なくとも悪い意味で濁ってるような箇所は感じませんでした。
試聴でも聴けるAメロの4小節目4拍目のベースラインの音は、実は最初少し違和感があったのですが、
(ライブリーのTrioの例の音みたいな感じと言えばよいでしょうか)
もとより「間違ってる濁り方」には感じませんでしたし、
聴いてくうちにこの濁ったような音がいいアクセントになって
フレーズの終わりに向けて展開が変わるのを予感させてくれます。
Trio後のブリッジは、「またK点パターンだよ」と各所で言われまくるのが目に見えますね。
ま、ああいう手合いは、曲を聴く時に必要以上に粗探しレーダーを張り巡らしてるので、
いかに過去の曲と似てる部分を探せるかそればっかり必死で、
肝心の内容についてはホント目を向けようともしない。
困ったもんです。
で、どれくらいの団体に選ばれるかという予想ですが、
今年はこの曲が他の追随を許さず独走状態になると思ってます。
理由は、非マーチ曲が場面転換が多くて技術的にも難しいのと、
いずれの曲もこれまでの課題曲にはあまり見られなかった毛色の違うタイプの曲であるということです。
後述しますが、もう一つのマーチはクソの極みですし。
ただ今年はⅤがかなりみやすいので、高校の上位バンドは結構Ⅴを選んでくるかなーとは思います。
Ⅱ スペインの市場で (山本 雅一)
昨年の「プロヴァンスの風」に続き、2年連続スペインネタです。
ただしこの曲は、スペインチックな響きや情熱的な香りと言うよりは、
「異国の風景を描いた標題音楽」なので、
異国のかほりはすれど、激しくスペインスペインしてるわけではありません。
ハバネラの中間部も、「スペイン」というよりは「ヒスパニック」ですし。
課題曲Ⅲもそうですが、コロコロ場面が変わったり、
同じ場面でも突然ボルテージが上がったりするような箇所が多いので、
いかに静と動、陽と陰を使い分ける瞬発力を引き出せるかが非常に重要です。
どちらかというと技術的に難しい課題曲Ⅲに対して、
こちらはいかに聴き手に自分たちの描いた世界を感じさせられるかという、表現力が問われるタイプの曲ではないでしょうか。
ただし、リズムや拍子感にも結構クセがあるので、
慣れるまでは非常にやりづらいかもしれません。
どちらかというと日本人の苦手なタイプとでも言いましょうか。
というより、日本人は総じてリズム感の悪い人種と言われてるだけですが。
個人的には、この曲のタンバリン、カスタネット、シロホンの具合がとってもツボなのです。
一昨年久々に応募して1次落選した曲も、
6/8拍子に乗せてちょうどこんな感じのリズムをタンバリンやカスタネットに書いてたなぁと、
勝手に親近感。うまく使えばやっぱりいい組み合わせだなぁと。
ちなみにオレがこの組み合わせを好きになったルーツは、
まあだいたい予想着くかもしれませんが、2002年の「追想 ~ある遠い日の~」です。
この曲もボチボチ定期の課題曲枠で出してもいい頃合いでしょう。
それまで幅広い場面を見せてくれた曲にしては、最後が少しアッサリしすぎてるきらいはありますが、
結構密度の濃い4分半のように感じてます。
課題曲Ⅲよりは全然選ばれるだろうなぁと感じます。
Ⅲ ある英雄の記憶 ~「虹の国と氷の国」より (西村 友)
この曲は、とある幼稚園で園児たちが「自分たちでおはなしをつくりたい」となり、
結果出来上がった劇に対して、
「せっかくこんないいオリジナルの劇なんだから、既存の音楽をつけるのでは勿体ない」
と、この作曲者が付随音楽として作った30曲ほどの短い曲や、3分ほどの序曲を
4分ちょいの吹奏楽版に書き直した作品、とのこと。
これまでになかったようないきさつで書かれた曲で、否が応にも期待が高まります。
音楽としては、その制作経緯から想像できる通りの「モロ劇伴チック」な曲です。
そして、この手の曲の宿命とも言えますが、
金管に実力のあるバンドにピッタリの華々しく荘厳さも感じられる曲になってます。
冒頭をはじめ、ファンファーレチックなフレーズが色々出てきます。
逆に言うと、金管にあまり自信のないバンドがこの曲を選んでしまうと、
この曲の良さを半分も引き出せないまま、曲に対する負の感情だけが残る結果が待っているでしょう。
このタイプの映画音楽っぽい曲だと、どうしても「ディズニー系」か「ジブリ系」かを考えてしまいます。
あんまりなんでもかんでもカテゴライズするのもいいことではないのですが、
序盤は完全にジブリとは毛色が違う、どちらかと言えばディズニー、
でも中盤部はジブリっぽい。ように感じました。
忘れてはならないのは、この曲は低音群が非常にカッコいいです。
開始すぐのベース楽器による旋律や、
何か所か出てくるトロンボーンを中心とした堂々たる英雄の登場を思わせるフレーズは、
勇壮な雰囲気にあふれて、有無を言わせぬ魅力があります。
曲の特性上仕方ないのですが、
次への展開を匂わせるコードや動機の登場もなく、突然場面がコロッと変わる箇所が多いので、
Ⅱと同じく、メリハリですね。瞬発力。
あと、これもⅡと同じくですが、この曲も打楽器が非常に重要な役割を担っています。
もともと打楽器は劇伴みたいな、場面の効果を効果的に演出するような音楽において最も真価を発揮する(とおれは思っている)ので、
この曲が見せる堂々かつ淡々としたスネアや、不穏なムードをあおるトムトム、
そして空気を一変させるティンパニなど、
うーん、映画音楽やゲーム音楽といった分野が好きな人にはたまらないだろうなと思います。
反対に、「劇伴チック」というだけで色眼鏡を掛けてしまうような人には、
「音楽が並列的で内容がない。薄っぺらい曲」という印象を抱かせるかもしれません。
バックの伴奏や「キメ」の部分を中心に、
3連符単位の刻みで進んでいく曲なだけに、
強拍や拍感がずれたような箇所が押し寄せてくる箇所がかなり嫌らしいです。
「サラバンドみたいな感じ」といえば近いところを想像してもらえるかと。
高音から低音まで満遍なく活躍し、かつ様々な要素が立体的に緻密に構成されているので、
同じ箇所で聴かせるべきパートと引っ込むべきパートを細かく詰めていかないと、
ゴチャゴチャして最後まで強奏ばかりで終わってなんだかよくわからなかった、となるでしょう。
かつラストに向けてエネルギーの持続が相当要求されるので、必要なスタミナも相当なもんでしょう。
聴くにはよいですが、技術的にかなり難しいので、
今年はこの曲が一番少なそうな予感です。
Ⅳ マーチ「クローバー グラウンド」 (鹿島 康奨)
以下、過激な表現があります。これを見ての不快になったなどの苦情等はご遠慮ください。
アブナイ方は回れ右してお帰りください。
一旦受賞して課題曲Ⅳに選ばれてた渡部哲哉氏(てつやん)が、
「他の曲と酷似している箇所がある」という申し出をして、会議の結果受賞取り消し、
代わりにこの曲が選ばれた、という経緯のある曲。
恐らくてつやんの曲も、今聴くとそんな取り消しになるほどではなかったのではないか、
という気もしますが、
当時は佐野氏のエンブレム問題が世間を賑わせていた時分だっただけに、
この選択も致し方なかったのかなと。
ただ、代わりに選ばれたこの曲のTrioまでの主たる旋律が、
てつやんの「風の音に乗って」というマーチの旋律とあまりにもあまりにも酷似していたとは……
てつやんの心中を察すると、やり切れないだろうし悔しいだろうし、
加えてオレがてつやんの立場なら、この鹿島って男を殴り倒してやりたくなりますね。
「風の音に乗って」というのは、最初は2004年の朝日賞(つまり2005年の課題曲選考)に応募した曲で、
落選してこんどは何回目だったかの「響宴」に応募して採用された、という曲です。
誰でも知ってるとは言わないですが、CDのシリーズとしては1、2を争うくらいメジャーな「響宴」に採用されてることもあって、
比較的曲を知ってるような吹奏楽関係者なら、「知らなかった」では済まない程度の曲だとは思います。
増してや、アマチュアなのに作曲を趣味にしてるようなマニアならなおさら。
それで、この曲の酷似具合というのがまたすごいもんで、
4小節とかではありません。8小節、つまり一つの大きなフレーズのほとんどの音列が
もうモロに「風の音に乗って」なのです。
何だったら、この曲を知ってて、完全に一致するのを防ぐために
ワザと不自然な音の飛び方をさせて誤魔化してるような印象を受ける箇所さえあります。
つまり、パクリ云々を除いた絶対的な評価をした場合でも、
この曲は旋律がスッと入ってこない、そしてその入ってこなさの要因が、
構造が入り組みすぎてしっかりアナリーゼしてない状況では理解不能、というものでは当然なく、
単にセンスがない、或いは進行、展開のさせ方がまるでなってないのです。
Trioに入ってすぐ、聴くのが1回目だというのにもう飽きてる自分がいました。
ホントに、ただ適当に音を並べただけ。何も面白さや工夫を感じさせない奇跡的なクソさ。
こんなのが採用どころか、よく本選に進めたなぁと感じざるを得ません。
で、極めつけはTrio明けブリッジの後、
今度は完全に「マーチ・グリーン・フォレスト」の展開そのもの。
テンポが緩んで、高音木管がTrioの旋律を大らかに歌い上げ、
ラッパとスネアが基数拍は4分音符、偶数拍で8分3連で刻み、
偶数小節目の3、4拍目で8分4つというパターン。
こちらは絶対に気づくレベルです。
もうここまで厚顔無恥に無知を塗り固められると逆にあっぱれですね。
てつやんの辞退の直後だけに、オレだったらたとえ念願の採用でも
この曲だったら辞退させてもらいます。
そこまでして採用されたいなんて思わない。
もうこの曲に関しては、1分試聴の段階で怒り心頭だったのですが、
まさか最後に二段構えで待ち受けているとは予想しておりませんでした。
仮にも作編曲を趣味でやってるオレとしては、個人的にこの作曲者は本当に許せませんし、
軽蔑さえするレベルです。
単純に曲の出来でずっとやいやい言われてた「南風のマーチ」なんかが、
もうほんとにかわいく見えるレベルです。
とにかくこんな曲に関しては、全く語りたくありません。
不快になるだけです。
演奏時間的にもⅠより長いですし、
それを差し引いても簡単というワケでもなく、ラッパも結構キツイですし、
審査員の目先を変えたい、以外でこの曲を選ぶ理由があるとは思えません。
曲の出来不出来以前にも、史上最大の駄作、課題曲史の汚点です。
Ⅴ 焔 (島田 尚美)
すみません…体調が限界なのでこの曲については省略させてください。
非常に理解はしやすい曲だとは思います。
課題曲Ⅳを除いた4曲を見たとき、総合的には少なくとも2010年代では最も充実してると思います。
非マーチの曲も、「即座にわかる3部構成」というわけではなく、
練習し応えのある曲ですし、「同じことの繰り返しで4分の内容を感じなかった」ということも感じない印象です。
そういえばサンリオってアニメとか映画になってるような作品てないのかなぁと思ったりするのは、
最近酒まつりの選曲のことばっかり考えてるからでしょうか。
こんばんは。好きなサンリオキャラクターは、「グッドはな丸」の管理人です。
本日、いつもウィンドでお世話になってる公民館で、
近隣地区の小中高一般で活動する吹奏楽部やら金管バンドが集まる本番がありました。
中高はまだしも、小学生から一般バンドまでが一度に集まるという本番はなかなか珍しいので、
毎年ステマネ兼務のため忙しいのですが、楽しみな本番の一つではあるのですが、
もしかしたら今日そこでもらってきたかもしれないのです。
人生初のインフルエンザ将軍を。
同じ職場の人が金曜日に、
「今こどもの中学校から連絡あって、学級閉鎖が出たらしいわ。部活も停止」
なんて言ってましたが、
今までの人生、記憶にある限りではインフルに罹ったことのないおれは完全にタカをくくってました。
他の学校が演奏中は、ステマネ業務の傍ら舞台袖で馬のマスクをかぶって踊り狂ってたのに、
ラストのウィンドの本番中に急激に体調が悪化。
寒気はするは咳が止まらんは。
帰宅して熱計ったら38度超えてました。
この勢い……インフルの気配がする。。。
明日朝イチで病院へ行こうと思いますが、陽性だったらやばいなぁ。
先週も風邪で休んでただけに。。。
――――――――――――――――――――――――――――
で、なんでこんなに体調悪いのにブログ書いてるかと言いますと、
帰宅したら届いてたからですよ。
何がって?課題曲に決まってるじゃないッスか。
実は1月上旬に吹連のHPで冒頭1分試聴が解禁されたときも、
期待や怒りの声として、ちょっと触れようかなと思ったのですがね。
では早速ですが、それぞれについて簡単にファーストインプレをば。
Ⅰ マーチ・スカイブルー・ドリーム (矢藤 学)
朝日賞受賞マーチにして、我々日曜作曲家の夢と希望が詰まった作品です。
以前に話題にした「某ブログの人」で(さすがに現在は一時的に閉鎖されてますが…)、
2011年のライブリー以来、5年ぶりにマーチが朝日賞獲りました。
まあ、「ラメセスⅡ世」や「ウィナーズ」のようなマーチでないと、
「なんでこんな普通の課題曲マーチみたいなんが朝日賞なの?」と噛みつくような人には
僻みも含めて色々言われそうではありますが、
近年のいわゆる「課題曲マーチ」の中では、比較的上質で安定してると思います。
いわゆる歌モノ系のメロディーラインではありますが、旋律の作り方にもセンスを感じます。
特にTrioまでのAメロの旋律は、「ああ~あの人の曲だ~」と感じさせてくれます。
ニコニコでMIDI音源でアップされてる音が聞こえてくるようです。
ただし、これまでこの人が落選するたびにニコニコにアップしてた曲たちと同じく、
「なんでこの人は必ずこういう変なことをしたがるんだろう。良くも悪くも奇をてらい過ぎ」
的な印象を受ける部分は、少なからずありますね。
最後のラッパソロとかね(ちなみにこの作曲者はラッパ奏者です)。
特別難しいわけではないんだけど、こういう位置にくるソロはシチュエーション的に嫌ですね~。
(どうでもいいことですが、個人的に課題曲史上最難関ラッパソロは「斜影の遺跡」のラストのソロだと思います。
最後の最後にあんなエグイ譜面吹けるか。)
逆に、Trioに入る2小節間のブリッジは非常によい印象です。
別に特段おかしなことをしているわけではないのに、
今までに聴いたことのない展開の仕方をしているというか。
曲は全体的に非常にスッキリとした聴こえ方がしますね。
少なくとも悪い意味で濁ってるような箇所は感じませんでした。
試聴でも聴けるAメロの4小節目4拍目のベースラインの音は、実は最初少し違和感があったのですが、
(ライブリーのTrioの例の音みたいな感じと言えばよいでしょうか)
もとより「間違ってる濁り方」には感じませんでしたし、
聴いてくうちにこの濁ったような音がいいアクセントになって
フレーズの終わりに向けて展開が変わるのを予感させてくれます。
Trio後のブリッジは、「またK点パターンだよ」と各所で言われまくるのが目に見えますね。
ま、ああいう手合いは、曲を聴く時に必要以上に粗探しレーダーを張り巡らしてるので、
いかに過去の曲と似てる部分を探せるかそればっかり必死で、
肝心の内容についてはホント目を向けようともしない。
困ったもんです。
で、どれくらいの団体に選ばれるかという予想ですが、
今年はこの曲が他の追随を許さず独走状態になると思ってます。
理由は、非マーチ曲が場面転換が多くて技術的にも難しいのと、
いずれの曲もこれまでの課題曲にはあまり見られなかった毛色の違うタイプの曲であるということです。
後述しますが、もう一つのマーチはクソの極みですし。
ただ今年はⅤがかなりみやすいので、高校の上位バンドは結構Ⅴを選んでくるかなーとは思います。
Ⅱ スペインの市場で (山本 雅一)
昨年の「プロヴァンスの風」に続き、2年連続スペインネタです。
ただしこの曲は、スペインチックな響きや情熱的な香りと言うよりは、
「異国の風景を描いた標題音楽」なので、
異国のかほりはすれど、激しくスペインスペインしてるわけではありません。
ハバネラの中間部も、「スペイン」というよりは「ヒスパニック」ですし。
課題曲Ⅲもそうですが、コロコロ場面が変わったり、
同じ場面でも突然ボルテージが上がったりするような箇所が多いので、
いかに静と動、陽と陰を使い分ける瞬発力を引き出せるかが非常に重要です。
どちらかというと技術的に難しい課題曲Ⅲに対して、
こちらはいかに聴き手に自分たちの描いた世界を感じさせられるかという、表現力が問われるタイプの曲ではないでしょうか。
ただし、リズムや拍子感にも結構クセがあるので、
慣れるまでは非常にやりづらいかもしれません。
どちらかというと日本人の苦手なタイプとでも言いましょうか。
というより、日本人は総じてリズム感の悪い人種と言われてるだけですが。
個人的には、この曲のタンバリン、カスタネット、シロホンの具合がとってもツボなのです。
一昨年久々に応募して1次落選した曲も、
6/8拍子に乗せてちょうどこんな感じのリズムをタンバリンやカスタネットに書いてたなぁと、
勝手に親近感。うまく使えばやっぱりいい組み合わせだなぁと。
ちなみにオレがこの組み合わせを好きになったルーツは、
まあだいたい予想着くかもしれませんが、2002年の「追想 ~ある遠い日の~」です。
この曲もボチボチ定期の課題曲枠で出してもいい頃合いでしょう。
それまで幅広い場面を見せてくれた曲にしては、最後が少しアッサリしすぎてるきらいはありますが、
結構密度の濃い4分半のように感じてます。
課題曲Ⅲよりは全然選ばれるだろうなぁと感じます。
Ⅲ ある英雄の記憶 ~「虹の国と氷の国」より (西村 友)
この曲は、とある幼稚園で園児たちが「自分たちでおはなしをつくりたい」となり、
結果出来上がった劇に対して、
「せっかくこんないいオリジナルの劇なんだから、既存の音楽をつけるのでは勿体ない」
と、この作曲者が付随音楽として作った30曲ほどの短い曲や、3分ほどの序曲を
4分ちょいの吹奏楽版に書き直した作品、とのこと。
これまでになかったようないきさつで書かれた曲で、否が応にも期待が高まります。
音楽としては、その制作経緯から想像できる通りの「モロ劇伴チック」な曲です。
そして、この手の曲の宿命とも言えますが、
金管に実力のあるバンドにピッタリの華々しく荘厳さも感じられる曲になってます。
冒頭をはじめ、ファンファーレチックなフレーズが色々出てきます。
逆に言うと、金管にあまり自信のないバンドがこの曲を選んでしまうと、
この曲の良さを半分も引き出せないまま、曲に対する負の感情だけが残る結果が待っているでしょう。
このタイプの映画音楽っぽい曲だと、どうしても「ディズニー系」か「ジブリ系」かを考えてしまいます。
あんまりなんでもかんでもカテゴライズするのもいいことではないのですが、
序盤は完全にジブリとは毛色が違う、どちらかと言えばディズニー、
でも中盤部はジブリっぽい。ように感じました。
忘れてはならないのは、この曲は低音群が非常にカッコいいです。
開始すぐのベース楽器による旋律や、
何か所か出てくるトロンボーンを中心とした堂々たる英雄の登場を思わせるフレーズは、
勇壮な雰囲気にあふれて、有無を言わせぬ魅力があります。
曲の特性上仕方ないのですが、
次への展開を匂わせるコードや動機の登場もなく、突然場面がコロッと変わる箇所が多いので、
Ⅱと同じく、メリハリですね。瞬発力。
あと、これもⅡと同じくですが、この曲も打楽器が非常に重要な役割を担っています。
もともと打楽器は劇伴みたいな、場面の効果を効果的に演出するような音楽において最も真価を発揮する(とおれは思っている)ので、
この曲が見せる堂々かつ淡々としたスネアや、不穏なムードをあおるトムトム、
そして空気を一変させるティンパニなど、
うーん、映画音楽やゲーム音楽といった分野が好きな人にはたまらないだろうなと思います。
反対に、「劇伴チック」というだけで色眼鏡を掛けてしまうような人には、
「音楽が並列的で内容がない。薄っぺらい曲」という印象を抱かせるかもしれません。
バックの伴奏や「キメ」の部分を中心に、
3連符単位の刻みで進んでいく曲なだけに、
強拍や拍感がずれたような箇所が押し寄せてくる箇所がかなり嫌らしいです。
「サラバンドみたいな感じ」といえば近いところを想像してもらえるかと。
高音から低音まで満遍なく活躍し、かつ様々な要素が立体的に緻密に構成されているので、
同じ箇所で聴かせるべきパートと引っ込むべきパートを細かく詰めていかないと、
ゴチャゴチャして最後まで強奏ばかりで終わってなんだかよくわからなかった、となるでしょう。
かつラストに向けてエネルギーの持続が相当要求されるので、必要なスタミナも相当なもんでしょう。
聴くにはよいですが、技術的にかなり難しいので、
今年はこの曲が一番少なそうな予感です。
Ⅳ マーチ「クローバー グラウンド」 (鹿島 康奨)
以下、過激な表現があります。これを見ての不快になったなどの苦情等はご遠慮ください。
アブナイ方は回れ右してお帰りください。
一旦受賞して課題曲Ⅳに選ばれてた渡部哲哉氏(てつやん)が、
「他の曲と酷似している箇所がある」という申し出をして、会議の結果受賞取り消し、
代わりにこの曲が選ばれた、という経緯のある曲。
恐らくてつやんの曲も、今聴くとそんな取り消しになるほどではなかったのではないか、
という気もしますが、
当時は佐野氏のエンブレム問題が世間を賑わせていた時分だっただけに、
この選択も致し方なかったのかなと。
ただ、代わりに選ばれたこの曲のTrioまでの主たる旋律が、
てつやんの「風の音に乗って」というマーチの旋律とあまりにもあまりにも酷似していたとは……
てつやんの心中を察すると、やり切れないだろうし悔しいだろうし、
加えてオレがてつやんの立場なら、この鹿島って男を殴り倒してやりたくなりますね。
「風の音に乗って」というのは、最初は2004年の朝日賞(つまり2005年の課題曲選考)に応募した曲で、
落選してこんどは何回目だったかの「響宴」に応募して採用された、という曲です。
誰でも知ってるとは言わないですが、CDのシリーズとしては1、2を争うくらいメジャーな「響宴」に採用されてることもあって、
比較的曲を知ってるような吹奏楽関係者なら、「知らなかった」では済まない程度の曲だとは思います。
増してや、アマチュアなのに作曲を趣味にしてるようなマニアならなおさら。
それで、この曲の酷似具合というのがまたすごいもんで、
4小節とかではありません。8小節、つまり一つの大きなフレーズのほとんどの音列が
もうモロに「風の音に乗って」なのです。
何だったら、この曲を知ってて、完全に一致するのを防ぐために
ワザと不自然な音の飛び方をさせて誤魔化してるような印象を受ける箇所さえあります。
つまり、パクリ云々を除いた絶対的な評価をした場合でも、
この曲は旋律がスッと入ってこない、そしてその入ってこなさの要因が、
構造が入り組みすぎてしっかりアナリーゼしてない状況では理解不能、というものでは当然なく、
単にセンスがない、或いは進行、展開のさせ方がまるでなってないのです。
Trioに入ってすぐ、聴くのが1回目だというのにもう飽きてる自分がいました。
ホントに、ただ適当に音を並べただけ。何も面白さや工夫を感じさせない奇跡的なクソさ。
こんなのが採用どころか、よく本選に進めたなぁと感じざるを得ません。
で、極めつけはTrio明けブリッジの後、
今度は完全に「マーチ・グリーン・フォレスト」の展開そのもの。
テンポが緩んで、高音木管がTrioの旋律を大らかに歌い上げ、
ラッパとスネアが基数拍は4分音符、偶数拍で8分3連で刻み、
偶数小節目の3、4拍目で8分4つというパターン。
こちらは絶対に気づくレベルです。
もうここまで厚顔無恥に無知を塗り固められると逆にあっぱれですね。
てつやんの辞退の直後だけに、オレだったらたとえ念願の採用でも
この曲だったら辞退させてもらいます。
そこまでして採用されたいなんて思わない。
もうこの曲に関しては、1分試聴の段階で怒り心頭だったのですが、
まさか最後に二段構えで待ち受けているとは予想しておりませんでした。
仮にも作編曲を趣味でやってるオレとしては、個人的にこの作曲者は本当に許せませんし、
軽蔑さえするレベルです。
単純に曲の出来でずっとやいやい言われてた「南風のマーチ」なんかが、
もうほんとにかわいく見えるレベルです。
とにかくこんな曲に関しては、全く語りたくありません。
不快になるだけです。
演奏時間的にもⅠより長いですし、
それを差し引いても簡単というワケでもなく、ラッパも結構キツイですし、
審査員の目先を変えたい、以外でこの曲を選ぶ理由があるとは思えません。
曲の出来不出来以前にも、史上最大の駄作、課題曲史の汚点です。
Ⅴ 焔 (島田 尚美)
すみません…体調が限界なのでこの曲については省略させてください。
非常に理解はしやすい曲だとは思います。
課題曲Ⅳを除いた4曲を見たとき、総合的には少なくとも2010年代では最も充実してると思います。
非マーチの曲も、「即座にわかる3部構成」というわけではなく、
練習し応えのある曲ですし、「同じことの繰り返しで4分の内容を感じなかった」ということも感じない印象です。
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プロフィール
HN:
根魚
年齢:
35
性別:
男性
誕生日:
1989/09/16
職業:
臨時職員
趣味:
作曲・編曲、釣り、ラーメン屋巡り
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