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酒都西条の地で、吹奏楽と作曲・編曲(……と、ちょこっと仕事)に勤しむラッパ吹き根魚のブログ
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♪ #53: 元気だしてよ / 谷村有美


巷では、『君の名は』のDVDが出るとかで盛り上がっているとかいないとか。
新海誠作品ねぇ……。
画ヅラ…っていうか色使いとか風景の描き方はすごく綺麗だと思います。
予告編とか見ると、いかにも厨二心をくすぐられるようなものも多いですし。
結構前からチェックはしていたんですよ。『雲の向こう……』とか『星を追う子ども』とか。
でもなんかイマイチ入り込めきらないないんですよねぇ。
君の名はにしても、「そんなに評価される作品か?」とも思います。
けど、ジブリとかのブランドもない状態で、原作もナシ、完全オリジナルの脚本でここまでのヒットは
とんでもない快挙なのは間違いないです。
ジブリ亡き今、こういう次世代の監督には頑張ってほしいものです。
細田とかね。細田は細田でオマツリ男爵のせいで印象よくないのですが(笑)
なんとなく、新海は厨臭く、細田は俗っぽい、という棲み分けイメージ。
でもハヤオになれそうなのは現時点では細田かなぁ。
幅広い層(≒ファミリー層)には細田のほうがウケがいい気がします。
新海は今回が異例なだけで、本来は人を選ぶタイプの作風じゃないかと思います。
OVA寄りというか、雰囲気の明るいアンダーグラウンド感というか。

なんでこんな話題を出すかというと、
ついこないだ、君の名はの男主人公(タキくん?)の通う学校のデザインモデルが
オレの母校の高校だと判明してビックリしたからです。
画像検索してみると、確かにまんまだな。校舎内部の画像とか、ZIPで特集されてる画像とか。
いかにもわかりやすく都会的な見た目だから採用されたのか分かりませんが、
これもしかして聖地巡礼されてたりするのかな。大迷惑だね。


こんにちは。毎日暑いですね。

さて、今回は前回の予告通り、
オレが企画になってからの本番で採りあげた曲を振り返ってみようと思います。


その前に少しだけ。
定期とかコンクールじゃない、地域のちょこちょこした本番の選曲について
おれが特に意識していたことが3つあります。
① 年齢層をバラけさせる
② 緩急をつける
③ なぜその曲をやるかの根拠を持つ

例えばウチの持ち時間として30分与えられている本番の場合に、
MCを曲間に1分ずつ入れて、入退場の時間引いて、
アンコール込みで5曲で合計19分くらい(曲のみの時間)にまとめる……こういうのは当たり前です。というか最低限のスタートライン。

そこから上記の3点です。まあこれも当たり前っちゃ当たり前なんですが。

①については、まずは子どもでも知ってる曲、できればあからさまに子どもに的を絞った曲を、
基本的に1曲必ず入れるようにしてました。
実例でいえば、ようかい体操とか、プリキュアとか、ひまわりの約束とか…。
あとは童謡系や、ジブリ・ディズニーなんかは、子供含む全世代に通用するので使い勝手がよいですね。
一方で、いつも練習でお世話になってる地域センター(いわゆる公民館)の文化祭での演奏では、
普段の本番に比べて年配のお客さんの割合が多いため、演歌や懐かしの歌謡曲といった、
シルバー成分を多めにしてみたり…といった微調整も加えたりします。

②もまあ基本的なことですね。
1曲目は華やかな曲で挨拶、2曲目はうって変わって木管主体のしっとりバラード、
3曲目には昔懐かし往年の名曲を持ってきて、4曲目は本編のラストにふさわしいカッコイイ曲を。
そしてアンコールは、短くもインパクトのある、みんな知ってる、あるいは知らなくてもノれる曲でサヨウナラ。みたいな。
とにかく平坦なプログラム構成にはならないよう配慮して組み立ててました。

③は、どちらかと言えば団員向けの意味合いが強いです。
企画になって最初に言われたのですが、
時々、「なぜこの曲を選んだのか」と聞いてくる人がいると。
それはイジワルな意図ではないのですが、それに対する防衛策みたいなものです。
まあ、根拠があればMCのネタにはうってつけなので、司会原稿作りも楽ですからね。

ちなみに、ウチは1年の真ん中の時期に酒祭りコンサートという、
映画評論家をトークゲストに招いての、1時間半(10曲程度)ガッツリ映画音楽シバリの演奏会がある関係で、
年間通して映画音楽の比重が割合高いのも特徴です。
練習時間も楽譜購入予算も限られてますから、
酒祭りで使う曲のうち、2曲くらいは春の本番ラッシュから使って慣らしておき、
同様に酒祭りで使った曲のうち3、4曲くらいは、その後の秋の本番ラッシュで流用するパターンが鉄板です。


あとこれは、気をつけていたことという意味合いとは少し違うのですが、
流行のJ-Popとかは、意識的に避けていました。
何団体か演奏する本番で、他の団体との選曲カブリを防ぐため、というのが建前ですが、
実際には単にオレが毛嫌いしているだけです。(最近の音楽がわからないから、とは言わない)
昔に比べて音楽業界自体が下火になって、普遍性がなくなってきたことも大きいですが。
ただし、社会現象になったレベルの曲や、説得力のあるタイアップがついた曲などは採用例もありますよ。
「逃げ恥」の『恋』とか、前述の『ひまわりの約束』とか、レリゴーとか。


いつも通り長くなりました。前置きはここまでにして、
ここからは年度ごとに振り返っていきます。
ちなみに、コンクール課題曲&自由曲の選曲は技術部門に一任していたので、
ここでは取り上げないことにします。



【2014年度・企画1年目】


♪ サンダーバード

…空手大会をのぞく春の本番ラッシュと、酒まつりコンサートで使用。
みんな聞いたことある&勇ましいマーチ調、というこの上ない適性で、
いずれの本番でもトップバーターとしての起用で活躍してくれた。
酒まつりでも使用したが、この頃はまだプログラムの中に、その年にやる必然性のない(関係のない)曲もいくつか混じっており、
サンダーバード自体は、2014年に新作が公開されたわけでも、キリのいい周年を迎えたわけでもない。


♪ 青春の輝き

…空手大会、ナイスハート、春の小谷SA、音楽祭と、2014年の春の本番ラッシュ皆勤賞だった曲。
なお、2015年春は「アニーメドレー」、2016年春は、「ひまわりの約束」が、同じ皆勤賞ポジション曲となった。
言わずと知れたカーペンターズの名ナンバーだが、
実際に合奏で音を出したときに、「あっ、やっちまった」と思った。

この曲、2年前にウィンドでやっている。


♪ コパカバーナ

…ナイスハートと春の小谷SAで使用、との記録があるが、
おれ自身この曲をやった記憶はほとんどない。まあさんざん擦られてる定番曲だけにね。
急に企画になることが決まって、特に春の本番はすぐにプログラム作らなくちゃいけなかったため、
この時期は団の蔵書から適当にピックアップした、
なんというか置きに行っただけの面白みのない選曲が多かった印象。


♪ となりのトトロ コレクション

…空手大会をのぞく春の本番ラッシュと、バンフェス、酒まつりコンサートで使用。
ジブリは映画音楽だし、抜群の知名度を誇る使い勝手の良さから、毎年何かしらのメドレーをとりあげてきていたが、
長年企画を務めていた前任者がどうもトトロ好きじゃなかったらしく、
当時メドレーが出版されていたジブリ作品の中で、トトロが一番スパンが開いていたという理由で採用。
ウィンズスコア版だが、ジブリのメドレーものとしては珍しく
ティンパニやチューブラーベル等の大型楽器を必要としない(ティンパニは楽譜あるけど、なくても大して問題ない)ため、
小谷SAやナイスハートといった、大型楽器が持ち込めない本番でも変わらぬパフォーマンスを維持してくれた。


♪ 白鳥の湖 BRASS ROCK

…空手大会をのぞく春の本番ラッシュと、酒まつりコンサート、広島空港秋まつりで使用。
アンコールが合同演奏だった音楽祭を除いて、すべてアンコールでの起用。
ウィンズスコアのブラスロックシリーズ(アニメソングやクラシック曲、童謡などをブラスロック調にアレンジしたシリーズ)の1曲で、
白鳥の湖がハイパーアゲアゲになったようなアレンジ。
主旋律自体は割とそのままなのであんまり原曲レイプ感はないのだが、
「あまり好きではない」というとある団員の声を聞いてしまったのが残念だった。
(シンプルにカッコイイし、オーケストレーションも鳴りやすく書かれていたのでオレは大好きだった)


♪ レット・イット・ゴー

…酒まつり、空港秋まつり、秋の小谷SA、寺西文化祭で使用。
2014年を象徴する出来事のひとつである、「アナ雪」の大ヒットを受け、
これはさすがに採用しないわけにはいかんだろうということでの起用。ただそれだけ。
しっとり系のナンバーで全世代に通じる曲というのは意外と希少なので、
そういう意味ではプログラムの中で非常にシブく立ち回ってくれた。


♪ Sea Hawk

…酒まつりでのみ使用。
1940年に公開された洋画『シー・ホーク』のテーマ曲で、
当時酒まつりの指揮を依頼していた外部のプロの推薦枠。
「この曲を演奏、この音楽の背景を理解すると勉強になる」的な意味合いでのセレクトという面が強く、
別に有名な曲というわけではないので、アンケートでも当然のようにレスポンスのないことったらまあ…。
オレもどんな曲だったか残念ながら全く記憶に残っていない。


♪ 虹の彼方に

…酒まつり、空港秋まつり、寺西文化祭、寺西音楽祭、そして定期で使用。
NSBのトロンボーンソロフィーチャーのアレンジ版で、
寺西文化祭までの秋の本番では楽譜通りトロンボーンソロを立てて演奏したが、
定期ではソロをホルンにして臨んだ。寺西音楽祭は、ソリストのための仮想本番としてプログラムに入れた。
なぜソロをトロンボーンからホルンに移したかと言えば、
オレが入団して以降だけでも、定期2部でトロンボーンフィーチャーした曲が2回あったこと、
そして、この年の定期でフィーチャーしようとしていたホルンに、1曲通してソロのあるいい曲がなかったこと、この2点のためである。


♪ キャラバンの到着

…バンフェス、酒まつり、定期で使用。
NSB版の4拍子アレンジのやつで、昔から一度やってみたかったので採用。
こういう、「CMとかバラエティ番組とかいたるところで聞いたことあるけど、実は映画音楽。あるいは映画で劇伴として使用されたことがある曲」
ってのは意外と多く、
選曲的な意味での年間の軸が酒まつりであるウチの団体としちゃあ非常に助かるのだ。


♪ Tank!

…酒まつりでのみ使用。
ご存じカウボーイビバップのテーマ曲で、誰でも知ってるカッコイイ曲であるが、
多分おれの3年間の中で、最も鬼畜な選曲だったに違いない。
トランペットをはじめとした金管群は、ハイノート地獄とちょこざいな跳躍に大いに苦しんだ。
木管はどうだったのだろう。難しかったのは間違いないだろうが。
中間部はちょっといじって、指揮者のプロサックス奏者によるアドリブソロにしてもらった。
「やりたいやりたいだけじゃやってられねぇな」と思った最初の曲。


♪ ジャパニーズ・グラフィティⅢ ~青島幸男作品集~

…酒まつり、寺西文化祭で使用。
どちらかと言えば春より秋に選ばれやすい、中~高年齢層をターゲットにしたレパートリー。


♪ 誰も寝てはならぬ (歌劇「トゥーランドット」より)

…酒まつりでのみ使用。
イナバウアーのテーマとして有名(?)なゴリゴリのクラシックであるが、
この年に映画第2作が公開された『テルマエ・ロマエ』で使用されていたので採用した。
こういう著作権の切れた昔のクラシック曲を吹奏楽編成に移植、アレンジして、
その楽譜を自分のHP上で無料で公開してくださる徳の高い人が世の中にはおりまして、
この曲は、そういった中の一人の方にメールでお願いして使用させてもらった楽譜で演奏した。
おれは基本的に定期1部みたいな選曲時に、アレンジもの(例:歌劇「○○○」より とか 交響曲第○番より みたいな曲)を選択肢に入れることはないのだが、
こういう4分くらいの小品程度なら、勉強にもなるしたまにはいいかなと感じた。

(ちなみにオレがアレンジものを選ばない理由はいろいろあるけど、
オケの曲と違って吹奏楽曲って吹奏楽でしか演奏されないんだから、オレたちは吹奏楽曲やろうよって思いが強い。
あとアレンジものはなんかもう飽き飽きだし、高校時代思い出すからやだ)


♪ ディズニー・ファンティリュージョン!

…酒まつり、東広島生涯学習フェスで使用。
ジブリ枠とともに、酒まつりで毎年1枠あるディズニー枠。
(別に枠が決まってるわけではないが、普遍性が高くて使い勝手がいいので自然と入れちゃう)
トトロ同様、企画の前任者がこのアレンジ好きじゃなかったらしく(本人談)て選ばれてなかったので、
団の蔵書から引っ張り出して採用したもの。
楽しかったけど、やっぱり難しいね、このアレンジは。


♪ ようかい体操第一

…空港、東広島生涯学習フェス、秋の小谷SA、寺西文化祭と、
空港以降の秋の本番ラッシュで皆勤賞だった曲。ちなみに全て1曲目で起用。(子ども向けの曲は基本的に序盤に配置するのがオレのこだわり)
アナ雪と並ぶこの年の社会現象的ブームとなった、妖怪ウォッチの曲。
こうして振り返ると、この年は子どもに説得力絶大の怪物的ヒットが2つもあったことがわかる。

なお、これは完全な余談であるが、
小保方、野々村、佐村河内の3強を筆頭とする多数の問題児が出現、ネット住民を中心に世間のオモチャになり一世を風靡したのもこの2014年である。
2014年ハンパねぇ。ブームのクセがすごいんじゃ。


♪ フィンガー5 コレクション

…酒まつりを除く秋の本番ラッシュで使用。
この2年くらい前にウィンドで演奏しているのだが、なぜスパン2年で再使用したか。
実はこの年、2014年というのは、東広島市の市政40周年という節目の年で、
11月の『東広島市生涯学習フェスティバル』の本番において、
「(東広島市が誕生した)1974年に関係のある曲をプログラムに入れてほしい」という依頼があったのだ。
今はM8やウィンズスコアなど、J-Popを中心に扱う楽譜メーカーがいくつかあるので、
大してヒットしてない曲や、下手すりゃ芸人の音楽ネタであっても吹奏楽アレンジの楽譜がどんどん量産されるが、
昔の曲となると、楽譜メーカーが出来て以降にわざわざ遡ってアレンジされることになるので、
よっぽどヒットした曲じゃないとそうそうアレンジなんてされてないのだ。
そういう事情もあって、この「74年にゆかりの曲を」というリクエストに応える曲探しにはかなり難航したのだが、
なんとか見つけ出したのがこのフィンガー5のメドレーだった。
「恋のダイヤル6700」「個人授業」「学園天国」の3曲が入っており、
前者2つは前年1973年のリリースであるのだが、
1974年のオリコン年間トップ100に3曲ともランクインしていたので、もうこれでいいだろうと。
というよりこれ以上にピッタリくるのはもう見つけられないだろうと。
そういうわけでチョイスした曲だったわけだが、なんだかんだで知名度はバツグンなので、
結局秋の他の本番でも大車輪の活躍ぶりを見せてくれた。


♪ また会う日まで

…東広島生涯学習フェス、秋の小谷SA、寺西文化祭で使用。
タイトルからして当たり前だが、いずれもアンコールでの使用となった。
お手軽に仕上げられて知名度もバツグンという、最高に使いやすい部類の譜面だった。

ところで、ウィンド団員で構成される有志の金管アンサンブルでも、
施設やなんかに呼んでもらって演奏した際は、アンコールでこの「また逢う日まで」を演奏してシメるのが定番なのだが、
(定期で毎年終演後にロビーで吹いてるアレです)
その金管五重奏版とこの吹奏楽版で調が違うため、
金管アンサンブルメンバーは(オレも含め)軒並み最初戸惑いまくっていた記憶がある。


♪ home

…寺西文化祭、定期(アンコール)で使用。
坊主頭のおじさんが歌う、「か~え~ろ~か~もうか~えろ~うよ~」のしみじみ系J-Pop。
いずれの本番でも箸休め的なポジションとしていぶし銀の役割を果たしてくれた。


♪ この道

…秋の小谷SA、寺西文化祭で使用。
割と発言力がある立場のとある団員が、頼んでもいないのにパイプのある某団体からこの楽譜を借りてきて、
流されるままにこの曲を急遽プログラムに入れることとなった経緯がある。
童謡というポイント自体はよいのだが、いかんせん「アレンジのクセがすごい!」ため、
異様に吹きづらかったし、果たしてこれであってるの感がすごかった記憶がある。


♪ ザ・バンドワゴン

…寺西音楽祭、定期で使用。
この前年くらいに、企画の前任者が定期かどこかでとりあげるつもりで用意していたようだが、
その時は結局流れてしまったため、じゃあ今年やっちゃおうということで、
定期のオープニングピースとして採用した。
雰囲気や構成はマーチそのものだが、
ハイテンションハイスピードでラストまで一切の淀みもなく突っ走りきるという、実に爽快なナンバー。
キラキラと上へ下へと階段を高速で動き回る高音木管の音列をまとって
中音域を中心としたブラス系パートが心を湧きたてる旋律を吹き鳴らす…。
短くも体力勝負の譜面ながら、吹いてて非常に楽しい曲であった。
そして高音木管以上に階段を上下に動き回っていたユーフォニアムさんお疲れ様でした。
今聴いてもなかなかのエグさ。


♪ カンタベリー・コラール

…定期でのみ使用。
第1部の箸休めポジションとしてチョイスした、教科書のようなコラール。
緊張感の持続が鍵を握る、崇高で神々しい名曲。


♪ 風の島  -吹奏楽のための詩曲

…定期でのみ使用。
定期では毎年課題曲枠があるが、ただ過去の課題曲を組み込むだけなら誰でもできる。
課題曲オタクを自称する者として、どうすればオレにしか出せない色を出せるか。
答えは一つしかない。
課題曲公募に入選しながら、諸般の事情で課題曲に採用されなかった曲をとりあげる。
これしかない!

いや、でもまあ実際オレは昔からこの曲大好きだったのよ。
やりたくてしょうがなかったの。それこそ夢にまで見るほどに。
堂々と吹連のHP上で楽譜が販売されてるのに、全然演奏されてないなんて許せない!
こんないい曲がほとんどの人に知られていないなんて我慢ならない!
それならいっそ定期でとりあげ、演奏することで、
この日聴きに来てくれたお客様、演奏してくれたウィンド団員に知ってもらえればと。
たった数百人だけだけど、それでもその人たちにこの曲を聴いてもらいたい、
という強い思いがあって選曲するに至ったこともあり、
オレにとってはホントにとてもとても思い入れの強い曲になった。

この回の定期を聴きに来てくれた名も知らぬ方のブログで、
『風の島の実演が聴けたのは思わぬ収穫だった』と書かれており、本当に嬉しくなったものだ。
その人は続けて、
『今回のように割と珍しい作品を聴けるのであれば、来年以降も聴きに行きたい』
とも書いていた。

≪そうだよ、オレが目指さんとしているのはこういうスタンスなんだよ≫

どこでも聞ける曲、誰もがやってる曲なんて、今更ウィンドがとりあげる必要なんてない。
『この曲やるなんて珍しいな。この機会逃したら次はいつ出会えるかわからんな』
こう思わせたいんだ、オレは。
これが定期1部における(プログラム全部をそうしようというわけではないが)オレの根本にある信念であり、
この方針を妥協しなくてはならなくなった時こそが、オレが企画を降りる時だと。
この考えは最初から持っていたように思う。


♪ ミレニアム・カノン

…定期でのみ使用。
この年のコンクール自由曲選考の際に、候補に挙がっていたうちの一曲。
当時候補に挙がっていた曲を片っ端から聴いていたおれの中で、
「美しい曲だなあ」と印象に残っていたのがこの曲。

オレのこの曲に対するイメージは、時間帯は空が白み始める朝方。
朝もやにまどろむ中、遠く彼方の山々から何やら音が聴こえてくる。
耳をすましてみると、あいまいだったいくつかの音が徐々にはっきりと迫ってきて、
やがてそれらは音の粒ひとつひとつまで主張を始める。
複雑にしかし規則性を持って絡み合う音(カノン)は、木々や草を覆う朝露に反射し、
そのエネルギーを増幅させながら、昇ってきた太陽に照らされて一層の輝きを放つ。

みたいなね。多分他人には意味不明な文章(笑)
結局別の曲に自由曲が決まったので、じゃあこれを定期のメインでやろうじゃないかと。
自由曲候補にこの曲を推薦した当時の指揮者の後押しもあり、決定した。
ハイトーンもきついのだが、この曲はタイトルの通りカノンの絡みがかなりシビアで、
トランペットの4パートで半拍ずつずれて16分音符単位の細かい譜割のパッセージを吹く箇所などは、
音量バランスや音質まで気を使わないと、きれいに一本の線に聴こえないという。
まあ、練習したね。近年で一番やったかも。

この曲に関して大きく印象に残っているのは、
この曲オーボエが3本必須なんだけど(序盤にオーボエ3本でカノンで絡む箇所がある)、
この年はなんとオーボエに正規団員が3人いたことである。
ウィンドの歴史上で前例があるのか不明であるが、
オーボエが3人いるなんて、なんてゼイタクなんだ。
そしてそんな奇跡的な年に、オーボエ奏者が3人いる意義のある曲を演奏することができたということが、
オレの中では地味にガッツポーズしたい出来事であったのだ。


♪ Dreams in the Dusk
  (アルト・サキソフォンと吹奏楽のための協奏曲 「たそがれの夢」)

…定期でのみ使用。
この定期の時点でまだかなり新しい部類の曲であり、
サックスコンチェルトというもう一段超えるべきハードルが手伝ったこともあり、日本での初演となった。
曲自体はどちらかと言えば全体的にダウナーな空気が終始充満する音楽で、
「(1部2部のクラシカルなエリアでの)選曲がゴツい」とアンケートに書かれるのも無理はないなあと思う。
とはいえこの曲は、アルトサックスの持つ
≪まろやかで豊かな情感、不穏さ、妖艶さ、不気味さ、高音域の情緒不安定さ、弱奏部のもの悲しさ、寂寥感≫
といったような性格や魅力を楽しむのが第一義の曲だと個人的には思っている。良くも悪くも。


♪ My Favorite Things

…定期でのみ使用。
サックスコンチェルトである第2部のアンコール曲として起用したので、
もともとウィンズスコアの熱帯JAZZアレンジ版であった譜面をいじって、
アルトサックスソロをフィーチャーした風に装って演奏してもらった。
サックスという楽器は、ジャズ風味の曲との親和性が反則的に高くてズルいと思う。


♪ 時代劇えきすぷれす

…定期でのみ使用。
『○○えきすぷれす』シリーズの中の1曲。
定期2部の演出枠の曲なんで、オレにとっては演出ありきの曲なのだが、
この曲は着流しを着てみたりして、いつもより衣装にかける比重が高かった気がする。
白鳥つきのバレエ衣装よろしく、
殿様の腰のあたり前部に馬の首から上をドッキングさせたギミックをアンケートで「下ネタはちょっと…」扱いされたのは今でも絶許(笑)


♪ スカイ・ハイ

…寺西音楽祭、定期で使用。
定期の本編をシメる曲として、有名&カッコイイ洋楽のチョイス。
毎年のこの枠にくる曲としては、細かい譜割りもなくリズム的なハードルは低かったが、
ハイノートはやっぱり避けて通れない。
寺西音楽祭で演奏した際、終盤のハイノートで旋律吹く場所で酸欠になって意識が遠のきかけ、
座っていた公民館の舞台縁から前のめりに落下しそうになった思い出の曲。


♪ 音楽家のストライキ

…定期(アンコール・オーラス)で使用。
最初はトゥッティで演奏が始まるが、曲が進むにつれて段々パートが減っていき、
最後は打楽器のリズム隊のみになり、やがてそれらも消える、というすげー変な曲。
譜面が終わるタイミングが楽器でなくパート単位でわずかずつ異なり、
終わったパートはその都度舞台袖にハケていく、という指示(が楽譜にあったかは覚えてないが、視覚効果的にはそうしないと面白くない)であるが、
みんな舞台から消えて尻切れトンボみたいに微妙な終わり方にするわけにもいかず。
これが定期の最後の最後ということで締め方にかなり悩んだ記憶がある。
演出次第でムチャクチャ面白くもなるし、とんでもないスベリ方もする曲だと本気で感じた。

悩んだ末に採用した演出は、アンケートを見る限り好意的な意見が多くて安堵したものだ。




長くなったのでいったん切ります。
(書き終わったしさあアップするぞという段階で、エラーで前回保存した状態までクリアされたので心が折れかけた)
2015年(2年目)以降は、次回記事にて。
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